Tokopedia が、成長を続けるユーザーベースを支援

インテル® と Google Cloud は、Tokopedia が加盟店とバイヤーにストリーミング・ビデオ・トランザクション設備を提供することを可能にしました。

概要:

  • Tokopedia は、インドネシアのテクノロジー企業であり、誰もがテクノロジーを通じて商取引を利用できるようにするという使命を掲げています。

  • Tokopedia は、クラウドパートナーの 1 つとして、インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー・ベースのサーバーで実行する Google Cloudを選択し、アプリケーションの最新化と Google Cloud への移行を開始しました。

背景

世界のほかの多くの地域と同様に、東南アジアは、パンデミックによるさまざまな社会的ロックダウンによる自宅からの買い物が増加したため、過去 2、3 年間で E コマースのブームを経験しています。ニューヨークの市場調査会社 eMarketer のデータによると、東南アジア 6 カ国 (インドネシア、タイ、マレーシア、ベトナム、シンガポール、フィリピン) における小売業の E コマースの売上高は 2021年には 450 億 7,000 万ドルに達しました。インドネシアは、そのうちの 202 億 1,000 万ドルでトップとなっており、東南アジアの E コマース市場は実際に成長していることが確認できます。1

インテルは、このような背景に対し、インドネシアを含む東南アジアの E コマース業界の発展を支援することに尽力しています。インテルは、東南アジア全域の E コマース企業が、徐々に増加し、クラウド、5G による接続性、人工知能 (Al)、インテリジェント・エッジの 4 つの「スーパーパワー」が創り出す新しいビジネスチャンスを活用していることを目にしています。これらのテクノロジーにより、ビジネスの創設者は新たな市場や顧客に到達し、以前は想像できなかった新しいサービスを提供することができます。

デジタル・テクノロジーは、加速的なペースで世界を変革しています。テクノロジーのリーダーであるインテルは、独自の立場にあり、製品とテクノロジーだけでなく、Google Cloud などの右に出るものがない存在との戦略的提携により、地域全体の E コマース業界の発展を加速しています。

インテル® と Google Cloud テクノロジーの主要な E コマース企業への実装に関する注目すべき成功事例の 1 つが、Tokopedia です。

Tokopedia は、その E コマースビジネスが、テクノロジーの支援と信頼性の高いネットワークに依存していることを理解しています。したがって、これらの 2 つの側面が最大限に活用されると、Tokopedia は、世界最大のインドネシア諸島全域の何百万人ものユーザーと加盟店にサービスを提供し、インドネシアで最もアクセスされる E コマースのウェブサイトとなることができます。2

課題

Tokopedia のクリエイティブ・チームは、加盟店向けの機会を創出し、彼らが製品を Tokopedia のバイヤーに販売できるようにしています。これらのイベントは、特定のプロモーション期間における訪問者や取引の増加につながります。これは、明らかに、国内で育った主要なE コマース市場のユーザー体験に圧力をかけています。

Tokopedia のエンジニアリング担当責任者である Widjanarko Eko Djatmiko Adi 氏は、次のように述べています。「当社はかつて、ウェブサイトの訪問者や取引が増加するたびに、バイヤーや加盟店に途切れることのないサービスを提供するためのスケーラビリティーと信頼性の問題を抱えていましたが、これは当社が解決すべき良い問題でした。この現象は、当社のビジネスを拡大し、インドネシアの E コマース業界における当社のリーダー的な立場をさらに強固なものにします。したがって、テクノロジーの支援を活用して、毎回ユーザー体験を次のレベルに引き上げることができます。

例えば、Tokopedia のライブ・ショッピング・プラットフォームである Tokopedia Play は、同時に数万人のユーザーしかサポートできませんでした。本来ならば、同時に何百万人ものユーザーをサポートして、加盟店とバイヤーの両方のメリットを最大限にする必要があります。実際、このシステムは、独自の販売システムをサポートできる必要があります。例えば、ユーザーがスマートフォンで Tokopedia Play のアプリケーションを開き、スマートフォンを振ることで賞品を獲得するよう促す特定のプログラムがある場合などです。

「Tokopedia Play は、Tokopedia のライブ・ストリーミングおよびライブ・ショッピング・プラットフォームであり、ユーザーは優れたライブ・ショッピング・コンテンツ、製品レビュー、ライブによる取引などを確認できます。このプラットフォームにより、販売者は、ライブのビデオストリームを作成したり、ビデオコンテンツをアップロードして、製品を宣伝したり、潜在的なバイヤーとつながることができます。コンテンツを通じて、バイヤーを刺激し、参加させます。プラットフォーム (Google Cloud およびインテル® テクノロジー) では、バイヤーは、興味を持つものに関連するビデオを閲覧したり、宣伝された製品を見たり、販売者に連絡したり、購入の意思決定を行うことができます」と Widjanarko 氏は述べます。

同時に、Tokopedia は、データを迅速かつ正確に収集し、処理することができるため、バイヤーと加盟店は、プラットフォームを介して取引することで最大の利益を得ることができます。

ソリューション

Tokopedia の IT 部門は、多くのオプションを検証し、長期に及ぶ検討と試用段階を経て、インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー・ベースのサーバーで実行する Google Cloud を、クラウドパートナーとして選択し、アプリケーションの最新化と Google Cloud への移行を開始しました。「当社の使用しているビデオ・ストリーミング・テクノロジーは、うまく適応しています。当社は、マルチクラウド・アプローチを採用しており、ベンダーによるロックインを回避し、コスト効率を上げ、財務的に最適化しながらソリューションを最大限に活用しています。インテル® Xeon® プロセッサー搭載の Google Cloud と連携して、コンテンツ作成ツール、コンテンツ発見、コンテンツ推奨、およびクライアントとサーバーのエンゲージメント・サービス、データベースをホストしています」と、Widjanarko 氏は述べます。

インテルは、Google Cloud と密接に連携して、データ・パイプライン全体でデータ実務ツールを最適化しています。

「当社は、Tokopedia と協力して、インテル® MKL-DNNインテル® DL ブースト-VNNI、および Google Dataproc など、インテル® のライブラリーで最適化された TensorFlow を活用した Affinity Google AI Platform Training を実装できることを嬉しく思います」と、インテル クラウド & エンタープライズ・ソリューション事業部担当副社長および GM である Anurag Handa は述べています。「これらのコラボレーションは、分析を用いて、ユーザーと市場のニーズに基づいた製品とサービスの提供に使用され、購入習慣、支払い時間、商品の保管、出荷物流など、検索や製品発見の分野における効率性を特定します。」

「当社は、テクノロジーの支援を活用して、毎回ユーザー体験を次のレベルに引き上げることができます。」 — Tokopedia エンジニアリング担当責任者 Widjanarko Eko Djatmiko Adi 氏

ディープ・ニューラル・ネットワーク向けインテル® マス・カーネル・ライブラリー (インテル® MKL-DNN) は、インテル® アーキテクチャーの DL フレームワークの加速化を意図した、ディープラーニング (DL) アプリケーション向けのオープンソースのパフォーマンス・ライブラリーです。

インテル® DL ブースト – ベクトル・ニューラル・ネットワーク・インストラクション (インテル® DL ブースト – VNNI) 経由で実装された内蔵 AI アクセラレーション搭載のインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー・ファミリー。インテル® DL ブースト - VNNI は、AI/ ディープラーニングのユースケース (画像分類、オブジェクト検出、音声認識、言語翻訳など) を加速するよう設計されています。

Google Cloud とインテルは、共同エンジニアリングを介して、クラウドスケール向けに最適化、構築された何世代ものカスタムシリコンを提供しています。この協力は、専門的な Google Cloud インスタンスの基盤を構築し、コンピューティング集約型のワークロードに対応しています。

「Google Cloud とインテルは、10 年近く連携して、顧客がクラウド・ソリューションを構築する支援を行ってきました。Tokopedia のコンピューティング集約型のワークロードは、Google Cloud 上で実行され、インテル® Xeon® プロセッサー・ファミリーを搭載しています。これは、当社の戦略的提携が、顧客に最高の価値をどのようにもたらすかに関する素晴らしいコメントです」 Google Cloud APAC パートナー・エンジニアリングおよび S.E.A.カスタマー・エンジニアリング 地域部長 Mitesh Agarwal 氏 

インテル® Xeon® プロセッサー搭載の Google Cloud 間のテクノロジーの調和のとれた融合により、組織はビジネスを大規模に運営することができます。このプロセッサーは、クラウド・コンピューティングを念頭に置いて、スケーラブル・プロセッサー、AI など、ビジネスにメリットをもたらす機能を搭載して構築されています。

「当社は、インテル® Xeon® プロセッサー搭載の Google Cloud と連携して、Tokopedia Play を管理しています」Tokopedia エンジニアリング担当責任者 Widjanarko Eko Djatmiko Adi 氏

ここでは、インテルが Google Cloud と協力して E コマースや、データ主導型の変革 (データ分析) やデータベースの最新化 (Google Cloud の Optimize Infrastructure の下) などのビジネスを実現するケースがいくつかあります。データ主導型ビジネスに関しては、顧客があらゆる意思決定の中心に分析をどのように位置付けているかについて、すでに検討する方法があり、個人やグループの目標がデータ主導型の組織を構築するために不可欠です。分析的な考え方の採用は、特定のスキルを採用することと同じくらい価値があり、また継続的なトレーニングは、膨大な予算を必要とせずに長期にわたって実施することができます。

結果3

Tokopedia Play は、コンテンツ・クリエーターと視聴者の両方で、大幅な成長を経験しています。月間視聴率は、2021年上半期には 16 倍に上昇し、ライブ・ショッピングの採用率も、2 桁の成長を経験しています。また、2021年の前半には、このプラットフォームでは、2021年初めと比較して、週ごとのコンテンツ制作が最大 8 倍増加しています。

さらに、新しい加盟店にとっては、平均的なライブストリームにより、製品の閲覧率と店舗の訪問数がそれぞれ 40% と 20% 増加し、同時に 1 日あたりの注文数が 29% 上昇しています。また、全体的に、ライブ・ストリーミングによって、製品詳細ページの閲覧回数が最大 625 倍、店舗への訪問数が 262 倍増加しており、店舗の 1 日当たりの注文数が最大 100% 上昇しています。

Tokopedia は、2022年末までに、2022年初めの同社と比較して、さらなる成長を見込んでいます。

Widjanarko 氏は、次のようにコメントしています。「2021年には、インドネシアのバイヤーが、コンテンツと社会的証明に益々依存して、購入の意思決定を導き出していることを確認しました。また、販売者は、ライブ・ショッピングの影響を目にし、コンテンツ・エンゲージメントをビジネスの手段として捉え始めています。一方、2022年には、販売者は、当社のプラットフォームにより多くのツール、分析、機能を求め、コンテンツ・エンゲージメントによる、より良い転換を促進することになります。第二に、コンテンツ・クリエーターとコンテンツ供給の競争が広がることも確認しています。したがって、ユーザー生成コンテンツ (UGC) 機能の加速に重点を置くことが、依然として不可欠です。」

「今後、このプラットフォームは、バイヤー向けのライブ・ショッピング機能を開発し、コンテンツ推奨システムに大きな投資を行おうとしています。同時に、Tokopedia Play ビデオの主要なショッピング体験へのさらなる統合を検討しています。ビデオコンテンツは、市場で急速に画像コンテンツを追い越しており、インドネシア人は、世界においてビデオ消費者のトップの一角であることが証明されています。当社は、まだライブ・ショッピングの初期段階にあります。ここから飛び立って、将来的にはより一般的になることでしょう」と、彼は付け加えています。

Tokopedia が、インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー・ベースのサーバーで実行する Google Cloud から受けるメリットには、ほかにも次のようなものがあります。

急増するトラフィックを管理: Tokopedia システムは、Google Cloud の N2 インスタンス・タイプで主にホストされています。ご存知のように、N2 タイプは、パフォーマンスを向上するインテル® Xeon® スケーラブル・テクノロジーを使用しています。Tokopedia は、特定のしきい値に自動スケール機能を配置して、Tokopedia へのトラフィックの急増を軽減します。

高いコスト効率: Google Cloud と Tokopedia の社内手順により、システム開発の品質がインシデント率を減少させるよう確実にしています。Tokopedia システムは、Google Cloud に移行した後、最大 20% のコスト削減を生みながらも、同様のパフォーマンスを維持することが判明しました。

Tokopedia 販売プログラムを成功裡に実行: このテクノロジーは、素晴らしい結果をもたらしました。Tokopedia には、Semarak Ramadan Ekstra などの大きなイベントがあり、そこではテレビ番組、ライブ・ショッピング、大規模なマーケティングやプロモーション活動を行っています。このプラットフォームの安定性が確認され、これにより Tokopedia は、オンデマンドの自動スケーリングを瞬時に実行することができます。Tokopedia は、何百万人ものユーザーがアクセスし、番組を観たり、プロモーション情報を得たり、購入を行う、このような大きなイベントの間、ゼロ・ダウンタイムを達成しました。

インテル® ソリューションには、次が含まれています。

  • インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー・ファミリー
  • インテル® バーチャライゼーション・テクノロジー (インテル® VT)
  • インテル® Optimized TensorFlow
  • ディープ・ニューラル・ネットワーク向けインテル® マス・カーネル・ライブラリー (インテル® MKL-DNN)
  • インテル® DL ブースト - VNNI

パートナー・ソフトウェア・ソリューションには、以下が含まれます。

VMWare (仮想化 SW) および Oracle (データベース)

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