インテル® Stratix® 10 MX FPGA
インテル® Stratix® 10 MX FPGA は、メモリー帯域幅の課題に対処し、ハイパフォーマンス・コンピューティング (HPC)、データセンター、ネットワーク機能仮想化 (NFV)、放送機器向けアプリケーションの高速化を実現します。 これらのデバイスは、インテル® Stratix® 10 FPGA & SoC FPGA のプラグラマビリティや柔軟性を、3D スタック高帯域幅メモリー 2 (HBM2) で融合します。インテル® Hyperflex™ FPGA アーキテクチャーは、パッケージに収容されたメモリータイルから帯域幅を効果的に活用できる高性能コア・ファブリックを可能にします。DRAM メモリータイルは、インテルのエンベデッド・マルチダイ・インターコネクト・ブリッジ (EMIB) テクノロジーを使用して FPGA に物理的に接続されています。
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インテル® Stratix® 10 MX FPGA

機能と利点
メモリー帯域幅の向上
インテル® Stratix® 10 MX デバイスは、DDR4 SDRAM など現在のディスクリート・メモリー・ソリューションの 10 倍に達する帯域幅を提供します。従来の DDR4 DIMM が提供する帯域幅は約 21Gbps ですが、HBM2 タイルは 1 つで最大 256 GBps を実現します。インテル® Stratix® 10 MX デバイスは単一パッケージに最大 2 個の HBM2 デバイスを組み込み、512Gbps の最大メモリー帯域幅を実現します。
消費電力の低減とワット当たりパフォーマンスの最適化
インテル® Stratix® 10 MX デバイスは、HBM2 メモリーをコア・ファブリックに隣接して集積しています。この配置により、コア・ファブリックとメモリーの間のインターコネクトが大幅に短縮され、従来の長い PCB トレースに費やされていた電力が大幅に低減されます。トレースを終端していないために容量性負荷が減少し、その結果として I/O 消費電流が低減されます。最終的にシステム消費電力が低減され、ワット当たりの性能が最適化されます。
ファクターと使いやすさ
インテル® Stratix® 10 MX パッケージは、メモリー・コンポーネントを統合することで、基板設計の複雑さを低減しています。この実装により、フォームファクターの小型化と、シンプルな利用モデルが可能です。その結果、柔軟性が高く、使いやすい、拡張性のあるソリューションを実現できます。この機能の一例が組込み SRAM (eSRAM) です。高い帯域幅と 11.25X の集約 (読み取り、書き込み) 帯域幅、2.6X の消費電力低減 (ディスクリート QDR IV-10661 との比較) により、既存のブロック RAM を補完します。この高度な組込み eSRAM は、最高レベルのランダム・トランザクション・レート (RTR) が必要とされるアプリケーションに最適です。ディスクリート QDR を置換またはその必要性を最小化し、EMIF I/O の消費をゼロにします。
EMIB を使用したチップレベルの実装
画期的な Embedded Multi-Die Interconnect Bridge (EMIB) テクノロジーが、アナログ、メモリー、ASIC、CPU など、システムに不可欠なコンポーネントの効果的なインパッケージ実装を可能にします。EMIB は、ほかのインパッケージ実装テクノロジーよりシンプルな製造フローを提供します。 EMIB では、シリコン貫通ビア (TSV) や専用のインタポーザー・シリコンを使用する必要がありません。その結果、性能がより高く、複雑さが抑えられ、シグナル・インテグリティーとパワー・インテグリティーが優れ、高集積のシステムインパッケージ製品を実現できます。 インテルの EMIB テクノロジーの詳細をご覧ください。
メモリー
パッケージ内のニアメモリーを持つ FPGA
インテルのニア・メモリー・ソリューションでは、高集積度の DRAM が同一パッケージ内で FPGA に隣接して統合されています。 この構造により、従来のメインメモリーの最大 10 倍の帯域幅で、はるかに高速にインパッケージ・メモリーにアクセスすることができます。また、このニアメモリー構成は、ボード面積も縮小しながら FPGA とメモリー間のトレースを短縮し、システム消費電力も低減します。
DRAM システムインパッケージ (SiP) ソリューションは、高帯域幅メモリー 2 (HBM2) を利用してデータセンター、放送、ワイヤーライン・ネットワーキング、高性能コンピューティング・システムなど、増加の一途をたどるデータ量を処理する高性能システムのメモリー帯域幅に関するボトルネックを解消します。
HBM2 DRAM
HBM2 DRAM は、シリコン貫通ビア (TSV) テクノロジーによって複数の DRAM ダイを積層した 3D メモリーです。HBM2 DRAM は、ディスクリート DDR ベースのソリューションより高いメモリー帯域幅、低いシステム消費電力、小さなフォームファクターによって高いワット当たり帯域幅を提供します。
インテル® Stratix® 10 MX デバイスは、HBM2 タイルを高性能モノリシック 14nm FPGA ダイに隣接して集積し、ディスクリート DRAM ソリューションの 10 倍を超えるメモリー帯域幅を提供します。
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