外部メモリー・インターフェイス Agilex™ 7 FシリーズおよびIシリーズFPGA IPユーザーガイド

ID 683216
日付 3/29/2024
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ドキュメント目次

6.5.7. Intel Agilex® 7 FシリーズおよびIシリーズEMIFのピン入れ替えガイドライン

Intel Agilex® 7 FシリーズおよびIシリーズデバイスでは、EMIFピンの入れ替えは特定の条件下において許可されます。

EMIFデータバイトのIO12レーンには、パッケージレベルで12の信号ピン (ピン0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11) が含まれています。これらの12 x I/Oピンは、ペアと呼ばれる2ピンごとの6つのグループ (ピン0/1のペア0、ピン2/3のペア1、ピン4/5のペア2、ピン6/7のペア3、ピン8/9のペア4、ピン10/11のペア5) に編成されます。

DDR4インターフェイスのx8データレーン

次の内容は、DDR4インターフェイスの×8データレーンに適用されるEMIF I/Oピンの入れ替え制約です。

  • 各IO12レーンに1バイトのデータレーンを割り当てる必要があります。バイトレーンはDQ [0:7]、DQSp/DQSnおよびDBInに対応します。
  • DQSpは、IO12ピンのピン4に接続する必要があります。
  • DQSnは、IO12ピンのピン5に接続する必要があります。
  • DBInは、IO12ピンのピン6に接続する必要があります。インターフェイスでDBInピンを使用しない場合、IO12レーンのこのピン6は未接続のままにする必要があります。
  • IO12レーンのピン7は未接続で維持します。 インテル® では、このピン7をメモリー・コンポーネントのTDQSダミーロードに接続し、それをDBIn (ピン6) とともに差動トレースとして配線することを推奨しています。これにより、DIMMのコンフィグレーションで×4または×8のデータの相互運用が容易になります。
  • データバイト (DQ [0:7]) は、IO12レーンの任意のピン [0、1、2、3、8、9、10、11] に接続することができます。選択されているピン内では任意の順列が許可されます。

DDR4インターフェイスのx4データレーン

Intel Agilex® 7 FシリーズおよびIシリーズデバイスでは、特定の条件下においてメモリー・インターフェイス内でデータピンを入れ替え、PCBの配線を単純にすることができます。次の表は、DDR4のx4およびx8インターフェイスの入れ替え規則を示しています。 Intel Agilex® 7 FシリーズおよびIシリーズデバイスのピンの入れ替え規則は、以前の10シリーズのデバイスファミリーにおける規則よりも厳格なことに注意してください。

外部メモリー・インターフェイスのIO12レーンは、0から11で示される12の信号ピンで構成されます。DDR4のx8インターフェイスの場合、2つのピンがDQS-PおよびDQS-N信号に予約され、1つのピンがオプションのDM/DBI信号に予約されます。また、1つのピンを予約する必要があり、残りの8つのピンをDQ信号で使用します。次の表に、サポートされるピンの機能と、相互に入れ替えが可能なピンのグループを示します。同じ入れ替えグループに属するピンは、任意で相互に入れ替えることができます。

表 118.  
IO12内のピン・インデックス DDR4 x8データレーンの機能 入れ替えに関する考慮事項
0 DQピン 入れ替えグループ「A」
1 DQピン 入れ替えグループ「A」
2 DQピン 入れ替えグループ「A」
3 DQピン 入れ替えグループ「A」
4 DQS-Pピン 固定位置 (入れ替え不可)
5 DQS-Nピン 固定位置 (入れ替え不可)
6 DM/DBIピン 固定位置 (入れ替え不可)
7 未使用 固定位置 (入れ替え不可)
8 DQピン 入れ替えグループ「A」
9 DQピン 入れ替えグループ「A」
10 DQピン 入れ替えグループ「A」
11 DQピン 入れ替えグループ「A」

DDR4のx4インターフェイスの場合、2つのニブルを同じIO12レーンにまとめる必要があります。4つのピンがDQS-PおよびDQS-N信号に予約され、残りの8つのピンをDQ信号の実装に使用します。IO12レーンは上半分と下半分に分割され、それぞれのニブルに対応します。一方のニブルに属する信号を、もう一方のニブルに属する信号と入れ替えることはできません。1つのニブル入れ替えグループ内のDQ信号は、相互に入れ替えが可能です。DQSピンの機能が正しいピン位置に移る場合は、ニブル全体 (つまり、ニブル0とニブル1) を相互に入れ替えることも可能です。ただし、このプロセスはx4コンポーネントで構築されているDIMMとx8コンポーネントで構築されているDIMM間の相互運用を許可しないため、JEDEC準拠のDIMMインターフェイスには推奨されません。詳細は、 x4 DIMMの実装 で説明されています。

次の表に、x4モードでサポートされるピンの機能と、相互に入れ替えが可能なピンを示します。

表 119.  
IO12内のピン・インデックス DDR4 x4データレーンの機能 入れ替えに関する考慮事項
0 DQピン (下位ニブル) 入れ替えグループ「A」 ニブル0
1 DQピン (下位ニブル) 入れ替えグループ「A」
2 DQピン (下位ニブル) 入れ替えグループ「A」
3 DQピン (下位ニブル) 入れ替えグループ「A」
4 DQS-Pピン (下位ニブル) 固定位置 (入れ替え不可)
5 DQS-Nピン (下位ニブル) 固定位置 (入れ替え不可)
6 DQS-Pピン (上位ニブル) 固定位置 (入れ替え不可) ニブル1
7 DQS-Nピン (上位ニブル) 固定位置 (入れ替え不可)
8 DQピン (上位ニブル) 入れ替えグループ「B」
9 DQピン (上位ニブル) 入れ替えグループ「B」
10 DQピン (上位ニブル) 入れ替えグループ「B」
11 DQピン (上位ニブル) 入れ替えグループ「B」
  • x4/x8の相互運用性には、ニブル1が物理的なJEDEC準拠のDIMMのDQS[17:9] に対応している必要があります。
  • ニブル0と1では、IO12レーンの12の信号すべてで、x8ベースのDQSグループに指定されている規則と同じスキュー・マッチング規則に従う必要があります。
注:
  • 現在のバージョンの Quartus® Prime開発ソフトウェアでは、上の表に記載されている規則がすべて適用されるとは限りません。これらの規則は、ソフトウェアの今後のバージョンで適用される場合があることに注意してください。
  • 現在、 Quartus® Prime開発ソフトウェアは、次の内容をチェックします。
    • アドレスおよびコマンドピンの配置を Intel Agilex® 7 FシリーズおよびIシリーズ外部メモリー・インターフェイスのピン情報ファイルに基づき確認します。このファイルは、インテルFPGAのピンアウトファイルから入手可能です。
    • x8の場合、 Quartus® Prime開発ソフトウェアは次の内容をチェックします。
      • DQS p/nがI/Oレーンのピン・インデックス4とピン・インデックス5にあること
      • DM/DBIがピン・インデックス6にあること
      • DQ[x] がピン・インデックス [11:8] および [3:0] にあること
    • x4の場合、 Quartus® Prime開発ソフトウェアは次の内容をチェックします。
      • ピン・インデックス4とピン・インデックス5のDQS p/nと関連付けられているDQが対応するIO12レーン内にあること
      • ピン・インデックス6とピン・インデックス7のDQS p/nと関連付けられているDQが対応するIO12レーン内にあること
      これらの条件が満たされていることをかならず確認してください。
  • Quartus® Prime開発ソフトウェアは現在、下位ニブルDQSに関連付けられているDQピンが実際にピン [3:0] に配置されているか、または上位ニブルDQSに関連付けられているDQピンが実際にピン [11:8] に配置されているかを確認しません。

DDR4インターフェイスのx4またはx8におけるA/CおよびCLKレーン

バンク内のアドレスおよびコマンド信号とコントロール信号は入れ替えることができません。

CLKのp/nビット (pレーンとnレーン) とDQSビットを相互に入れ替えることはできません。