JESD204C Intel® FPGA IPユーザーガイド

ID 683108
日付 10/22/2021
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ドキュメント目次

5.5.3. ボトムハーフのISRハンドラーの割り込み

ボトムハーフのISRハンドラーでは、主にSPIコントローラー・デバイスまたはクロックチップ、およびJESD204C IPへの一連のイベントを制御します。

次の表では、さまざまなTXおよびRXエラータイプに対するISRハンドラーの推奨事項について示しています。

表 18.  TX割り込みハンドラーの推奨事項
エラータイプ ISRハンドラー動作
tx_sysref_lemc_err
  • このエラーは、SYSREF 信号が予期しない時間にLEMCカウンターを継続的にリセットし、LEMC周期に違反した場合に発生します。
  • プロセッサーは、JESD204C IPコンバーター・デバイスとクロックチップでコンフィグレーションされたすべてのLEMCカウンターの設定をチェックする必要があります。
tx_dll_data_invalid_err
  • このエラーは、JESD204C TXベースコアの Avalon® ストリーミング・インターフェイスにデータバブルが表示された場合に発生します。
  • プロセッサーは、アップストリーム・デバイスをプローブして、ストールした理由を見つけ、さらにアクションを実行する必要があります。
注: デザイン上、データのスループットを計算して、デザインにデータバブルがないことを確認する必要があります。この追加の保護は、システムのエラーを最小限に抑えるためのものです。
tx_frame_data_invalid_err
  • このエラーは、JESD204C TXトランスポート層の Avalon® ストリーミング・インターフェイスにデータバブルが表示された場合に発生します。
  • プロセッサーは、アップストリーム・デバイスをプローブして、ストールした理由を見つけ、さらにアクションを実行する必要があります。
注: デザイン上、データのスループットを計算して、デザインにデータバブルがないことを確認する必要があります。この追加の保護は、システムのエラーを最小限に抑えるためのものです。
cmd_invalid_err
  • このエラーは、JESD204C TXリンク層の Avalon® ストリーミング・コマンドインターフェイスにデータバブルが表示された場合に発生します。
  • プロセッサーは、アップストリーム・デバイスをプローブして、ストールした理由を見つけ、さらにアクションを実行する必要があります。
注: デザイン上、データのスループットを計算して、デザインにデータバブルがないことを確認する必要があります。この追加の保護は、システムのエラーを最小限に抑えるためのものです。
tx_ready_err
  • このエラーは、トランシーバーがダウンしていることを示す場合にフラグが立てられます。
  • プロセッサーは、トランシーバー・コントロールをプローブする必要があります。
tx_pcfifo_full_err
  • このエラーは、トランシーバー位相補償FIFOの少なくとも1つのレーンがフルを示している場合にフラグが立てられます。
  • プロセッサーは、正しいクロックとデータ幅設定をプローブする必要があります。
tx_gb_underflow_err
  • このエラーは、TXギアボックスFIFOの少なくとも1つのインスタンスでアンダーフローが発生している場合にフラグが立てられます。
  • プロセッサーは、システムデザインが正しい j204c_txlink_clk 周波数 (データレート)/132をIPに提供することを保証します。
tx_gb_overflow_err
  • このエラーは、TXギアボックスFIFOの少なくとも1つのインスタンスでオーバーフローが発生した場合にフラグが立てられます。
  • プロセッサーは、システムデザインが正しい j204c_txlink_clk 周波数 (データレート)/132をIPに提供することを保証します。
表 19.  RX割り込みハンドラーの推奨事項
エラータイプ ISRハンドラー動作
rx_sysref_lemc_err
  • このエラーは、SYSREF 信号が予期しない時間にLEMCカウンターを継続的にリセットし、LEMC周期に違反した場合に発生します。
  • プロセッサーは、JESD204C IPコンバーター・デバイスとクロックチップでコンフィグレーションされたすべてのLEMCカウンターの設定をチェックする必要があります。
  • デフォルトでは、この信号がアサートされると、リンクは自動的に再初期化されます。
rx_dll_data_ready_err
  • このエラーは、JESD204C RXベースコアの Avalon® ストリーミング・インターフェイスにバックプレッシャーがないにもかかわらず、アップストリーム・デバイスがデータを取り込めないことを示している場合に発生します。
  • プロセッサーは、アップストリーム・デバイスをプローブして、ストールした理由を特定し、さらにアクションを実行する必要があります。
注: デザイン上、データのスループットを計算して、デザインにデータバブルがないことを確認する必要があります。この追加の保護は、システムのエラーを最小限に抑えるためのものです。
rx_frame_data_ready_err
  • このエラーは、RXトランスポート層の Avalon® ストリーミング・インターフェイスにバックプレッシャーがないにもかかわらず、アップストリーム・デバイスがデータを取り込めないことを示している場合に発生します。
  • プロセッサーは、アップストリーム・デバイスをプローブして、ストールした理由を特定し、さらにアクションを実行する必要があります。
注: デザイン上、データのスループットを計算して、デザインにデータバブルがないことを確認する必要があります。この追加の保護は、システムのエラーを最小限に抑えるためのものです。
rx_cmd_ready_err
  • このエラーは、RXリンク層の Avalon® ストリーミング・コマンド・インターフェイスにバックプレッシャーがないにもかかわらず、アップストリーム・デバイスがデータを取り込めないことを示している場合に発生します。
  • プロセッサーは、アップストリーム・デバイスをプローブして、ストールした理由を特定し、さらにアクションを実行する必要があります。
注: デザイン上、データのスループットを計算して、デザインにデータバブルがないことを確認する必要があります。この追加の保護は、システムのエラーを最小限に抑えるためのものです。
rx_cdr_locked_err
  • このエラーは、RX PMAがCDRのロックを解除する受信データストリームが原因で発生します。
  • プロセッサーがこのようなエラーから回復できない場合があります。PMAデバッグが必要です。
rx_pcfifo_empty_err
  • このエラーは、トランシーバー位相補償FIFOの少なくとも1つのレーンが空であることを示す場合にフラグが立てられます。
  • プロセッサーがこのようなエラーから回復できない場合があります。トランシーバーのデバッグが必要です。
rx_pcfifo_full_err
  • このエラーは、トランシーバー位相補償FIFOの少なくとも1つのレーンがフルを示している場合にフラグが立てられます。
  • プロセッサーがこのようなエラーから回復できない場合があります。トランシーバーのデバッグが必要です。
rx_lane_deskew_err
  • システムエラーです。
  • 合計スキューとEパラメーターの設定を調べる必要があります。
rx_invalid_sync_header
  • このエラーは、予想されるSH位置でIPが「00」または「11」を受信した場合に発生します。
  • ハードウェアに必要なアクションについては、JESD204C仕様を参照してください。
rx_invalid_eomb
  • このエラーは、パイロット信号の「00001」シーケンスが同期ワードの予期された位置で受信されない場合に発生します。
  • ハードウェアに必要なアクションについては、JESD204C仕様を参照してください。
rx_invalid_eoemb
  • このエラーは、パイロット信号のEoEMB識別子に予期しない値がある場合に発生します。
  • ハードウェアに必要なアクションについては、JESD204C仕様を参照してください。
rx_cmd_par_err
  • 指定されたSync Wordのコマンド・チャネル・データの最終パリティービットが、受信したコマンド・チャネル・ビットの計算されたパリティーと一致しない場合、エラーのフラグが立てられます。
  • ハードウェアに必要なアクションについては、JESD204C仕様を参照してください。
rx_crc_err
  • このエラーは、受信CRCジェネレーターがSync Wordで受信したパリティーと一致しないパリティーを計算した場合に発生します。
  • ハードウェアは再初期化を試みますが、エラーが続く場合は、プロセッサーによりCRCエラーの原因が特定される必要があります。
rx_gb_underflow_err
  • このエラーは、RXギアボックスFIFOの少なくとも1つのインスタンスでアンダーフローが発生している場合にフラグが立てられます。
  • このアンダーフロー・エラーは、j204c_rxlink_clk および j204_rxphy_clk の周波数比が16:33より大きい場合に発生します。このシナリオでは、j204c_rxlink_clk クロックは j204c_rxphy_clk クロックよりも予想外に速くなります。
  • このエラーが発生した場合、システムをリセットする必要があります。
  • このエラーの発生を防ぐには、j204c_rxlink_clk および j204_rxphy_clk の周波数比を16:33にする必要があります。
rx_gb_overflow_err
  • このエラーは、RXギアボックスの少なくとも1つのインスタンスでオーバーフローが発生している場合にフラグが立てられます。
  • このオーバーフロー・エラーは、j204c_rxlink_clk および j204_rxphy_clk の周波数比が16:33より小さい場合に発生します。このシナリオでは、j204c_rxlink_clk クロックが j204c_rxphy_clk クロックよりも予想外に遅くなります。
  • このエラーが発生した場合、システムをリセットする必要があります。
  • このエラーの発生を防ぐには、j204c_rxlink_clk および j204_rxphy_clk の周波数比を16:33にする必要があります。
rx_sh_unlock_err
  • このエラーは、SHアライメントが失われていることを示しています。
  • ハードウェアは常に、このエラーの再初期化を試みます。
rx_emb_unlock_err
  • このエラーは、EMBアライメントが失われていることを示しています。
  • ハードウェアは常に、このエラーの再初期化を試みます。
rx_eb_full_err
  • このエラーは、デスキューエラーを引き起こすのと同じ理由で発生する可能性があります。
  • 合計スキューとEパラメーターの設定を調べる必要があります。
rx_ecc_corrected_err
  • このエラーは、検出されたECを追跡します。インテルは、プロセッサーが検出されたECを追跡できるように、このエラーをイネーブルすることをお勧めします。
  • プロセッサーは、エラー検出および訂正ルーチンに入ることができます。
rx_ecc_fatal_err
  • 不良データがアップストリーム・デバイスに送信されたことを示すECC致命的エラー。このエラーの重大度は、システムによって異なります。
  • 例えば、超音波アプリケーションは、依然として訂正不可能なECCエラーに対処できます。ただし、データパケットが失われてはならないシステムでは、システムがコアをリセットする場合があります。