3.5. Cyclone® 10 LP EPE - I/O ワークシート
デザインモジュールごとに、次の情報を入力します。
- I/O 規格
- 入力終端
- 電流強度 / 出力終端
- スルーレート
- 差動出力電圧 (VOD)
- プリエンファシス設定
- 入力、出力、および双方向ピンの数
- I/O データレート
- クロック周波数 (fMAX) ( 単位 MHz)
- ピンの平均トグルレート
- 出力イネーブルのスタティック確率
- 負荷の容量性
バージョン 11.0 以降の EPE スプレッドシートでは、オフチップ消費電力 (W) の情報は I/O ワークシートに入っています。

EPE スプレッドシートを使用する際、推奨されている終端抵抗 (SSTL および HSTL:高速トランシーバー・ロジック ) I/O 規格で設計している場合は、外部終端抵抗を使用していると見なされます。デザインが外部終端抵抗を使用していない場合は、終端された I/O 規格と同じ VCCIO および同様の電流強度を有する LVTTL/LVCMOS I/O 規格を選択します。例えば、16 mA の電流強度を有する SSTL-2 Class II I/O 規格を使用する場合は、EPE スプレッドシートで2.5 Vの I/O 規格と16 mAの電流強度を選択しなければなりません。
オンチップ終端 (OCT) を使用するには、EPE スプレッドシートでCurrent Strength/Outputオプションを選択します。
I/O 信号で通知される消費電力は、熱および外部 I/O 消費電力を含みます。総熱消費電力は、次の等式のように各パワーレールからデバイスが消費する熱電力の合計になります。
Total Thermal Power = Thermal PVCC + Thermal PIO
次の図は、I/O 消費電力を示しています。ICCIOパワーレールには、Thermal PIO と External PIOの両方が含まれています。

VREF ピンはわずかな電流 ( 通常 10 μA 未満 ) を消費し、汎用 I/O(GPIO) ピンによる消費電流と比較した際は無視できるため、EPE スプレッドシートの計算には、VREF ピンの電流を含みません。
カラムヘッダー | 説明 |
---|---|
Power Rails | I/O ピンのパワーレール |
Voltage (V) | 入力されたパワーレールに適用される電圧 (V) です。 |
Current (A) | 入力されたパワーレールから引き出される電流 (A) です。 |
カラムヘッダー | 説明 |
---|---|
Module | I/O 名を入力します ( オプション値 )。 |
I/O Buffer Settings | |
I/O Standard | ドロップダウン・リストから、このモジュールで入力ピン、出力ピン、または双方向ピンに使用する I/O 規格を選択します。 計算される I/O 消費電力は、I/O 規格に基づいて変わります。推奨されるの終端 (SSTL および HSTL) の I/O 規格では、EPE スプレッドシートが外部終端抵抗を使用している必要があります。外部終端抵抗を使用しない場合は、終端された I/O 規格と同じ電圧と電流強度の LVTTL/LVCMOS I/O 規格を選択します。 スクロールバーを使用し、ドロップダウン・リストのすべての I/O 規格を確認ます。 |
Input Termination | このモジュールの入力ピンと双方向ピンとして実装する入力終端 ( オンチップパラレル終端 [RT OCT] またはオンチップ差動終端 [RD OCT]) の設定を選択します。 |
Current Strength/ Output Termination | このモジュールの出力ピンおよび双方向ピンとして実装する電流強度または出力終端 ( オンチップ・シリアル終端 [RS OCT]) を選択します。 電流強度と出力終端の両方を同時に使用することはできません。 |
Slew Rate | このモジュールの出力ピンおよび双方向ピンのスルーレートの設定を入力します。低いスルーレート設定をするとスイッチング・ノイズの低減に効果的ですが、遅延が増加する場合があります。 |
VOD Setting | このモジュールの出力ピンおよび双方向ピンの VODを選択します。低い電圧を使用すると、スタティック消費電力の低減に役立ちます。 |
Pre-Emphasis Setting | このモジュールの出力ピンおよび双方向ピンのプリエンファシスの設定を入力します。プリエンファシスをディスエーブルすると、ダイナミック消費電力は低減します。 |
#Input Pins | このモジュールで使用される入力ピンの数を入力します。1つの差動ピンペアで1本のピンと見なします。 |
#Output Pins | このモジュールの使用される出力ピンの数を入力します。1つの差動ピンペアで1本のピンと見なします。 |
#Bidir Pins | このモジュールで使用される双方向ピンの数を入力します。出力イネーブル信号がイネーブルの時は、I/O ピンは出力として扱われます。出力イネーブル信号がディスエーブルの時は、I/O ピンは入力として扱われます。 双方向としてコンフィグレーションされた I/O ピンを出力としてのみ使用する場合は、出力バッファーのトグルのたびに入力バッファーもトグルするため ( 同一ピンを使用 )、出力専用として定義された I/O よりもより電力を消費します。 |
Data Rate | I/O データレートとして、SDRまたはDDRを選択します。 I/O の値の更新が、クロックサイクルで1回 (SDR:シングル・データ・レート ) か2回 (DDR:ダブル・データ・レート ) かを示します。ピンのデータレートが DDR の場合、データレートを SDR に設定し、トグルレートを2倍にすることができます。 Quartus® Primeソフトウェアはこの方法を使用して情報を出力します。 |
Clock Freq (MHz) | クロック周波数を単位 MHz で入力します。この値はデバイスファミリーの最大周波数仕様で制限されます。 100 MHz でトグルレートが12.5% の場合、各 I/O ピンは1秒あたり 1,250 万回トグルします(100MHz × 12.5%) 。 |
Toggle % | 各クロックサイクルでの入力、出力、および双方向のピンの平均トグルレートを入力します。クロックは周波数の2倍でトグルするため、トグルレートは0~200%です。 ピンをDDR回路で使用する場合、データレートを SDR に設定し、トグルレートを2倍にします。 Quartus® Primeソフトウェアはこの方法を使用して情報を出力します。通常、トグルレートは 12.5% です。より慎重な見積りには、より高いトグルレートを使用します。 |
OE % |
次の時間の平均割合を入力します。
残り時間では、次となります。
この値は、0~100%でなければなりません。 |
Load (pF) | チップ外部のピンの負荷を単位 pF で入力します。 これは出力ピンと双方向ピンのみが対象になります。ピンおよびパッケージのキャパシタンスは、すでに I/O モデルに含まれています。したがって、オフチップのキャパシタンスのみが Load パラメーターに含まれます。 |
Thermal Power (W)–Routing | 配線見積りによる消費電力を単位 W で示します。 配線消費電力は、配置配線の情報によって異なり、デザインの複雑さに関係します。ここに示された値は、100 以上の実際のデザインでの観測に基づいた配線消費電力を表しています。 デザインの配線に基づく解析の詳細については、 Quartus® Prime Power Analyzer を使用します。 この値は自動的に計算されます。 |
Thermal Power (W)–Block | I/O の内部および負荷トグルに起因する消費電力を単位 W で示します。 デザインの正しい I/O コンフィグレーションに基づくより正確な解析は、 Quartus® Prime Power Analyzer を使用します。この値は自動的に計算されます。 |
Thermal Power (W)–Total | 総消費電力を単位 Wで示します。総消費電力は、配線電力とブロック電力の合計です。この値は自動的に計算されます。 |
Supply Current (A)–ICC | VCCパワーレールから引き出される電流を示し、内部デジタル回路に電力を供給します。この値は自動的に計算されます。 |
Supply Current (A)–ICCIO | VCCIOパワーレールから引き出される電流を示します。この電流の一部はオフチップ終端抵抗に流れ込む可能性があります。この値は自動的に計算されます。 |
User Comments | コメントを入力します(オプション入力)。 |
I/O 規格の終端方法について詳しくは、Cyclone® 10 LP Device Handbook のI/O Featuresの項を参照してください。