インテル® Cyclone® 10 GX FPGA デバイス用 Early Power Estimator ユーザーガイド

ID 683150
日付 5/08/2017
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ドキュメント目次

4.8. Cyclone® 10 GX デバイス用 EPE - I/O ワークシート

Cyclone® 10 GX デバイス用 Early Power Estimator (EPE) の I/O ワークシートの各行は、I/O ピンが同じ I/O 規格、入力終端、電流強度または出力終端、データレート、クロック周波数、出力イネーブルのスタティック確率、および容量性負荷を有する、同じデザインモジュールを表します。

図 18. Early Power Estimator の I/O ワークシート

EPE スプレッドシートを使用する際、SSTL および HSTL ( 高速トランシーバー・ロジック ) の推奨のとおり、外部終端抵抗の使用が前提です。デザインが外部終端抵抗を使用していない場合は、終端された I/O 規格と同じ VCCIO および同様の電流強度を有する LVTTL/LVCMOS I/O 規格を選択します。例えば、16 mA の電流強度を有する SSTL-2 Class II I/O 規格を使用する場合は、EPE スプレッドシートで I/O 規格に 2.5 V を選択し、電流強度に 16 mA を選択しなければなりません。

オンチップ終端 (OCT) を使用するには、EPE スプレッドシートでCurrent Strength/Output Terminationオプションを選択します。

I/O 信号で通知される消費電力は、熱および外部 I/O 消費電力を含みます。総熱消費電力は、次の等式のように各パワーレールからデバイスが消費する熱電力の合計になります。

Total Thermal Power = thermal PVCCP + thermal PVCCPT + thermal PVCCIO

次の図は、I/O 消費電力を示しています。ICCIOパワーレールには、thermal PIOと external PIOの両方が含まれています。

図 19. I/O 消費電力の図

VREF ピンはわずかな電流 ( 通常 10 μA 未満 ) を消費し、汎用 I/O(GPIO) ピンによる消費電流と比較した際は無視できるため、EPE スプレッドシートの計算には、VREF ピンの電流を含みません。

表 16.  I/O ワークシート情報
カラムヘッダー 説明
Module I/O 名を入力します ( オプション値 )。
Application I/O 行のアプリケーションを入力します。このフィールドを使用して、GPIO および SerDes インターフェイスをインスタンス化することができます。IP ワークシートを使用し、EMIF インターフェイスをインスタンス化します。
Bank Type I/O バンクのタイプを入力します。LVDSIO バンクは、より大きい 1.8V I/O 規格と LVDS I/O 規格をサポートしています。3V I/O バンクは、3.0V までの I/O 規格をサポートしますが、LVDS I/O 規格はサポートしていません。
DDR Rate

PHY ロジックのクロックレートを入力します。メモリークロック周波数に関連する PHY ロジックのクロック周波数を決定します。

例えば、FPGA からメモリーデバイスに送信されるメモリークロックが 800MHz でトグルしている場合、1/4 レート・インターフェイスは、FPGA の PHY ロジックが 200MHz で動作することを表します。

I/O Buffer Settings - I/O Standard このモジュールの I/O ピンで使用される I/O 規格を入力します。
I/O Buffer Settings - Input Termination このモジュールの入力ピンと双方向ピンとして実装する入力終端の設定を選択します。
I/O Buffer Settings - Current Strength/Output Termination このモジュールの出力ピンおよび双方向ピンとして実装する電流強度または出力終端を選択します。電流強度と出力終端の両方を同時に使用することはできません。
I/O Buffer Settings - Slew Rate このモジュールの出力ピンおよび双方向ピンのスルーレートの設定を入力します。低いスルーレート設定をするとスイッチング・ノイズの低減に効果的ですが、遅延が増加する場合があります。
I/O Buffer Settings - VOD Setting このモジュールの出力ピンおよび双方向ピンの (VOD) を選択します。 数字が小さいほど、スタティック消費電力を低減するVODが小さくなることを示します。
I/O Buffer Settings - Pre-Emphasis Setting このモジュールの出力ピンおよび双方向ピンのプリエンファシスの設定を入力します。低い値は、ダイナミック消費電力を低減する小さいプリエンファシスを示します。
I/O Buffer Settings - # Input Pins このモジュールの入力専用のピン数を入力します。1つの差動ピンペアで1本のピンとカウントします。
I/O Buffer Settings - # Output Pins このモジュールの使用する出力専用のピン数を入力します。1つの差動ピンペアで1本のピンとカウントします。
I/O Buffer Settings - # Bidir Pins

このモジュールの双方向ピン数を入力します。1つの差違ピンペアで1本のピンとカウントします。

I/O ピンは、出力イネーブル信号がアクティブな場合は出力として、出力イネーブル信号がディスエーブルされている場合は入力として扱われます。

双方向としてコンフィグレーションされた I/O ピンを出力としてのみ使用する場合は、出力バッファーのトグルのたびに入力バッファーもトグルするため ( 同一ピンを使用 )、出力専用として定義された I/O よりもより電力を消費します。

I/O Buffer Settings - Data Rate I/O 値の更新が、サイクルごとに1回 (SDR:シングル・データ・レート ) か、2回 (DDR:ダブル・データ・レート ) かを示します。
I/O Buffer Settings - Registered Pin I/O ピンがレジスターされているかどうかを示します。
I/O Buffer Settings - Toggle % I/O 信号が値を変える際のクロックサイクルの割合です。この値は、1秒あたりの遷移数で決定されます。DDR が選択されている場合、トグルレートは2倍の係数で乗算されます。
I/O Buffer Settings - OE %

Input Termination のモジュールで OFFを設定し、次の時間の平均割合を入力します。

  • 出力 I/O ピンのイネーブル時間
  • 双方向 I/O ピンの出力とイネーブル時間

残り時間では、次となります。

  • 出力 I/O ピンがトライステートになる
  • 双方向 I/O ピンが入力になる

Input Termination は、出力 I/O ピンがイネーブル中はアクティブにできず、Input Termination でのモジュールは OFFに設定されていないため、オンチップ 終端がアクティブではない時間の平均割合を入力します ( つまり、オンチップ終盤の1割がアクティブ )。この値は、0~100% でなければなりません。

I/O Buffer Settings - Load (pF) チップ外部のピンの負荷を単位 pF で入力します。これは出力ピンと双方向ピンのみが対象になります。ピンおよびパッケージのキャパシタンスは、すでに I/O モデルに含まれています。オフチップのキャパシタンスのみが Load パラメーターに含まれます。
SerDes-DPA Settings - SerDes-DPA Mode SerDes-DPA ブロックのモードを選択します。
SerDes-DPA Settings - Data Rate (Mbps) SerDes チャネルの大きいデータレート ( 単位 Mbps) です。
SerDes-DPA Settings - # SerDes Channels この SerDes ドメインのデータレートで動作しているチャネル数です。
SerDes-DPA Settings - Serialization Factor 各シリアル・データ・ビットでのパラレル・データ・ビット数です。
I/O Subsystem Clocks - Pin Clock/Memory Clock Frequency (MHz) クロック周波数 ( 単位 MHz) です。100 MHz でトグルレートが 12.5% の場合、各 I/O ピンは1秒あたり 1,250 万回トグルします (100MHz × 12.5%) 。
I/O Subsystem Clocks - Periphery Clock Freq (MHz)

I/O サブシステム内部の PHY クロック周波数です。このフィールドは出力専用です。

SerDes アプリケーションでは、PHY クロック周波数は SerDes レートとシリアル化係数の関数です。

外部メモリー・インターフェイス (EMIF) のアプリケーションでは、PHY クロック周波数はメモリーブロック周波数と EMIF IP の DDR レートの関数です。

I/O Subsystem Clocks - VCO Clock Freq (MHz)

内部 VCO の動作周波数です。このフィールドは、出力専用です。

SerDes アプリケーションでは、VCO 周波数は SerDes データレートの関数です。

外部メモリー・インターフェイス (EMIF) のアプリケーションでは、VCO 周波数は EMIF IP のメモリーブロック周波数の関数です。VCO 周波数は GPIO モードでは適用されません。

Pin Thermal Power (W) - Digital GPIO、EMIF コントローラーおよび SerDes コントローラーを含めた I/O サブシステムのデジタルドメインでの消費電力です。
Pin Thermal Power (W) - Analog I/O サブシステム (I/O バッファーなど ) のアナログドメインでの電力消費です。
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I/O 規格終端方法について詳しくは、Cyclone® 10 GX Devices のI/O and High Speed I/Osを参照してください。