インテル® Cyclone® 10 GX FPGA デバイス用 Early Power Estimator ユーザーガイド

ID 683150
日付 5/08/2017
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ドキュメント目次

3.5. Early Power Estimator の入力フィールドの依存性

一部の入力フィールドで入力する値は、他のフィールドで許容値に影響を及ぼす場合があります。

1つのワークシートで行う変更は、入力フィールド間の依存関係のために、別のワークシートの値に影響を及ぼす可能性があります。例えば、 I/O ワークシートで入力した現在の I/O 規格をサポートしていないデバイスを選択すると、 I/O 規格の値は新しいデバイスでサポートされている I/O 規格の値に自動的に変わります。

一般的に、 Cyclone® 10 GX デバイス用 Early Power Estimator は、入力の正当性を保持する必要がない限り、自動的に入力値を変更しません。1つのフィールドでの変更は、他のフィールドにはほとんど影響しませんが、フィールド値の全体的な組み合わせは適切でなければなりません。しかしながら、予期せぬ結果を引き起こす場合があります。下の例を考慮してみましょう。

Main ワークシートでDev1が選択され、I/O ワークシートで I/O 規格IO1が選択されていると仮定します。また、デバイスDev1が I/O 規格IO1IO2をサポートするとします。デバイス選択を、I/O 規格の1つであるIO2のみをサポートするDev2に変更するとします。デバイス選択を変更した結果、I/O ワークシートの I/O 規格は、IO2に変わります。仮に、デバイス選択をDev1に戻したとしても、IO2がデバイスDev1の正当な I/O 規格値であるため、I/O 規格は変わりません。注意すべき重要点は、デバイスをDev1からDev2に変更して再度元に戻すことは、潜在的に意図していなかった I/O ワークシートの I/O 規格の変更となる点です。

注: たいていの場合、フィールドの依存関係は同じワークシートに限定され、同じ行であってもしばしばです。しかし、デバイス、デバイスグレード、パッケージ、およびトランシーバー・グレードの選択は、前述のように広範囲で影響を与える可能性があります。意図しない変更がデバイスの変更に起因しないことを確認する容易な方法は、Export CSV機能を使用して、デバイス選択の変更の前後に EPE状態をエクスポートすることです。サードパーティーのdiffユーティリティーを使用して2つの CSV ファイルを比較し、変更されたフィールドを識別することができます。