インテル® FPGA SDK for OpenCL™プロ・エディション: プログラミング・ガイド

ID 683846
日付 4/01/2019
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ドキュメント目次

8.10. 高速エミュレーターの既知の問題

高速エミュレーターの使用は、いくつかの既知の問題に影響を受ける可能性があります。起こりうる問題を回避するため、高速エミュレーターを使用する際はこれらの問題を考慮ください。

自動実行カーネル

自動実行カーネルは、clReleaseProgram() 呼び出しの後ではなく、ホストプログラムの終了後にのみシャットダウンします。

コンパイラー診断

一部のコンパイラー診断は高速エミュレーターに未実装です。

clEnqueueNDRangeKernel() が返すCL_OUT_OF_RESOURCESエラー

高速エミュレーターがデフォルトでサポートしているよりも多くの__privateまたは__localメモリーをカーネルが使用している場合に発生する可能性があります。

CL_CONFIG_CPU_FORCE_PRIVATE_MEM_SIZEまたはCL_CONFIG_CPU_FORCE_LOCAL_MEM_SIZE環境変数を設定してください。詳細は高速エミュレーターの環境変数 を参照ください。

clCreateKernel() が返すCL_INVALID_VALUEエラー

clBuildProgram() の呼び出しが行われていない可能性があります。

プログラムがバイナリーから作成されている場合でも、この呼び出しはOpenCL仕様に必要です。詳細は、OpenCL Specification version 1.0のSection 5.4.2を参照してください。

uses_global_work_offsetカーネル属性は認識されない属性であるという警告

OpenCL高速エミュレーターは、uses_global_work_offsetカーネル属性をサポートしていません。属性が無視されることを通知する警告がコンパイル時に出されることがありますが、この警告は高速エミュレーターにおけるカーネルの実行には影響しないため、無視しても問題ありません。