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2.5. トランスミッターのプリエンファシスとレシーバーのイコライゼーション
銅トレースや同軸ケーブルなどの一般的な伝送メディアには、ローパス特性があります。そのため、低周波数よりも高周波数が減衰します。方形波に近似する一般的なデジタル信号では、高周波はスイッチング領域付近に含まれ、低周波数は定常領域に含まれています。この信号がローパスメディアを通過すると、その高周波の方が低周波よりも減衰し、信号の立ち上がり時間が長くなります。その結果、アイの開口部が狭くなり、エラーの可能性が高まります。
信号の高周波成分もまた、いわゆる「表皮効果」によって劣化します。表皮効果の原因は、主に導体の表面 (表皮) を流れる高周波電流です。電流分布の変化により、周波数の関数である抵抗が増加します。
プリエンファシスを使用して、表皮効果を補正することができます。フーリエ解析によると、方形波信号には無限の数の周波数が含まれています。高周波数は、低から高および高から低への遷移領域に位置し、低周波数は、フラット (一定) 領域に位置します。遷移領域付近の信号の振幅を大きくすると、低周波数よりも高周波数が強まります。このプリエンファシス処理を施した信号がローパスメディアを通過するとき、適切な量のプリエンファシスを適用すれば、歪みは最小限に抑えられます。この概念の図解は、図 12 を参照してください。
Stratix® II GXおよび Stratix® IV GXデバイスに備えられているプログラム可能なプリエンファシスにより、可変長の伝送メディアを補正できます。プリエンファシスは、出力差動電圧 (VOD) の値に応じて5% から25% の間に設定します。 Stratix® II GX と Stratix® IV GX のユーザーガイドを参照してください。