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1.5.1. サポートされているデバイスとシグナリング
1.5.2. HSPICEシミュレーション・キットへのアクセス
1.5.3. HSPICEシミュレーションにおけるダブルカウント問題
1.5.4. HSPICE Writerツールのフロー
1.5.5. HSPICEシミュレーションの実行
1.5.6. 出力シミュレーションの結果の解釈
1.5.7. 入力シミュレーションの結果の解釈
1.5.8. 表形式のシミュレーション結果の表示および解釈
1.5.9. グラフ形式のシミュレーション結果の表示
1.5.10. HSPICEシミュレーションに基づいたデザインの調整
1.5.11. I/O HSPICEシミュレーション・デッキのサンプル入力
1.5.12. I/O HSPICEシミュレーション・デッキのサンプル出力
1.5.13. 高度なトピック
1.5.12.1. Header Comment
1.5.12.2. Simulation Conditions
1.5.12.3. Simulation Options
1.5.12.4. Constant Definition
1.5.12.5. I/O Buffer Netlist
1.5.12.6. Drive Strength
1.5.12.7. スルーレートと遅延チェーン
1.5.12.8. I/O Buffer Instantiation
1.5.12.9. Board and Trace Termination (ボードおよびトレース終端)
1.5.12.10. Double-Counting Compensation Circuitry (ダブルカウント補正回路)
1.5.12.11. Simulation Analysis
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1.5.3.1. ダブルカウント問題の定義
ダブルカウント問題は、 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアによる出力タイミングの解析方法とHSPICEモデルが使用する方法が異なるために発生します。 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアのタイミング・アナライザー・ツールは、FPGAデザインのコアロジックから出力バッファーを介して、デフォルトの容量性負荷または選択したI/O規格の指定値のFPGAピンに至るまでの出力信号の遅延タイミングを測定します。この測定が、tCOタイミング変数です。
図 10. ダブルカウント問題
ボード・シミュレーションのHSPICEモデルは、出力バッファーの任意のリファレンス・ポイントからデバイスピンを介して信号のデスティネーションまでのtPD (伝播遅延) を測定します。
これらの2つの遅延を合計すると、出力バッファーとデバイスピン間の遅延が2回計算されることになります。このダブルカウント問題を考慮しないモデルやシミュレーションにおいては、2重にカウントされた遅延が計算上はI/Oのパフォーマンスを制限するため、過度に悲観的なシミュレーション結果となります。
この問題を解決する1つの方法は、ダブルカウントを考慮して、tCOとtPD間の重複を減算することです。ただし、この方法では各測定は異なる負荷が考慮されるため、調整は正確ではありません。
注: 入力のHSPICEモデルは入力バッファーではなくFPGAピンで停止するため、入力信号にはこの問題は発生しません。この場合、遅延を加算することで、遅延タイミングの正確な測定値が得られます。