Arria 10におけるプロトコル経由のCvP初期化およびパーシャル・リコンフィギュレーション ユーザーガイド

ID 683871
日付 5/02/2016
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ドキュメント目次

7.6. PRビットストリームの生成

デザインを基にPRビットストリームを生成し、パーシャル・リコンフィギュレーションに向けてそれらをコントロール・ブロックへ送信する必要があります。ビットストリームは通常、.mif.rbfの2種類のフォーマットで作成されます。mifフォーマットはビットストリームがFPGA内に保存される場合に使用され、rbfフォーマットはビットストリームが外部に保存される場合に使用されます。PCIe経由でPRを実行する際、.rbfファイルのファイル・フォーマットが使用されます。

PRビットストリームを生成する前に、ベース・リビジョンと少なくとも1つのリコンフィギュレーション可能なリビジョンを含むPRプロジェクトをコンパイルします。Quartus Prime ProgrammerはPRビットストリームを生成します。この生成されたビットストリームは、パーシャル・リコンフィギュレーションに向けてコントロール・ブロックのPRポートに送信することができます。

2つのリビジョンと1つのPRリビジョン、つまりpersona aを持つベース・リビジョンとpersona bを持つ1つのPRリビジョンを含んでいるパーシャル・リコンフィギュレーション・デザインを考慮します。こうした個々のリビジョンがQuartus Primeソフトウェアにコンパイルされると、アセンブラはそれぞれのリビジョンに対してMasked SRAM Object File(.msf)とSRAM Object File(.sof)を生成します。.sofファイルは(非PRデザインに対し)従来通り作成されます。これとは別に、.msfファイルがパーシャル・リコンフィギュレーションに向けて各リビジョンに対し作成されます。

図 22. 2つのリビジョンを持つPRプロジェクト
pr_region.msfファイルはPRビットストリームの生成に影響を持つファイルのひとつです。このファイルにはPR領域へのマスク・ビットが含まれます。同様に、static.msfファイルはスタティック領域へのマスク・ビットが含まれます。.sofファイルにはスタティック領域および対応するPR領域ののコンフィギュレーション方法に関する情報が含まれます。PR領域に対しビットストリームが計算されるよう、pr_region.msfファイルはスタティック領域をマスク・アウトします。デフォルトのファイル名であるpr_region.msfは、アルファベットでない限りLogicLock Plus領域の名称に対応します。領域名がアルファベットでない場合、.msfファイルはその領域の左下の座標の位置にちなんだ名称となります。
注: アルテラでは、生成されるデザインとファイルのドキュメントを向上させるためにすべてのLogicLock Plus領域に名前を付けることを推奨しています。

ファイルはConvert Programming Files画面で変換するか、あるいはpr_region.msfファイルと.sofファイルがPartial-Masked SRAM Object File(.pmsf)ファイルを生成するように処理するquartus_cpf –pコマンドを実行することも可能です。.msfファイルはPRビットストリームの計算中にそれぞれの.sofファイルのPR領域をマスクします。

図 23. Partial-Masked SRAM Object File(.pmsf)の生成
Partial-Masked SRAM Object File(.pmsf)を生成するには、以下の手順を実行してください。
  1. Files > Convert Programming Filesの順でクリックします
  2. Output programming fileで、Programming file typePartial-Masked SRAM Object Files(.pmsf)を選択します
  3. 出力ファイル名を指定します
  4. .sofファイルと.msfファイルを追加して両方のリビジョンに対し別々の.pmsfファイルを作成します(単一の.msf ファイルと.sof ファイルのみ許容されます)
    図 24. Convert Programming File画面

  5. Generate をクリックして.pmsfファイルを生成します
.pmsfファイルがすべて生成されたら、quartus_cpf -oコマンドを実行するか、あるいはリコンフィギュレーションへのロー・バイナリ.rbfファイルを生成するConvert Programming Fileを使用してPRビットストリームを処理します。この図は、ペルソナaとペルソナbを持つ領域を要求通りにパーシャル・リコンフィギュレーションすることが可能なビットストリームの作成方法を示しています。
図 25. PRビットストリームの生成
Raw Binary File(.rbf)を生成するには、以下の手順を実行してください。
  1. Files > Convert Programming Files.の順でクリックします
  2. Output programming fileで、Programming file typeRaw Binary File for Partial Reconfiguration (rbf)を選択します
  3. 出力ファイル名を指定します
  4. .pmsfファイルを追加して両方のリビジョンに対し別々の.rbfファイルを作成します(単一の.pmsf ファイルのみ許容されます)
    図 26. Convert Programming File画面

  5. 新しい.pmsfを選択し、Propertiesをクリックしてデザイン要件に応じてCompressionGenerate encrypted bitstreamオプションのオン/オフを選択します
    • Compression:PRビットストリームで圧縮をイネーブルします
    • Generate encrypted bitstream:このオプションをイネーブルする場合、Encrypted Keyを指定する必要があります
    Programming(.ekp)ファイルは、ベース.sofを暗号化されたビットストリームに変換する際に生成されます。PRビットストリームを暗号化するには同じ.ekpファイルを使用する必要があります。
  6. Generate をクリックしてパーシャル・リコンフィギュレーションに向けた.rbfファイルを作成します