インテル® Quartus® Prime プロ・エディション ユーザーガイド: サードパーティー合成

ID 683122
日付 9/24/2018
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ドキュメント目次

1.6. Precision Synthesisデザインのマッピング

次のステップで、制約を設定し、デザインをテクノロジー固有のセルにマップします。Precision Synthesisソフトウェアは、デフォルトでは、タイミング制約に合う、できるだけ高速の実装にデザインをマップします。 これを実現するためには、自動的に決定されるクロックソースのタイミング要件を指定する必要があります。この情報を使用して、Precision Synthesisソフトウェアは、静的タイミング分析を実行し、クリティカル・タイミング・パスの位置を決定します。Precision Synthesisソフトウェアが、デザインに最適な結果を実現できるのは、現実的な制約をできるだけ多数設定した場合です。実装デザインの構造を制御する、タイミング、マッピング、フォルスパス、マルチサイクル・パス、およびその他の要素に、必ず制約を設定してください。

Mentor Graphicsでは、.sdcファイルを作成し、そのファイルをProject FilesリストのConstraint Files セクションに追加することを推奨しています。このファイルを作成するには、テキストエディターを使用するか、コマンドラインの制約パラメーターを発行するか、デザインの初回合成時の自動ファイル生成をPrecision Synthesisソフトウェアに指示します。デフォルトでは、Precision Synthesisソフトウェアはすべてのタイミング制約と属性をprecision_rtl.sdcprecision_tech.sdcの2つのファイルに保存します。precision_rtl.sdcファイルには、RTLレベルのデータベースに(コンパイル後に)設定された制約のセットが含まれ、precision_tech.sdcファイルには、現在の実装ディレクトリーにあるゲートレベルのデータベースに(合成後に)設定された制約のセットが含まれます。

また、コマンドラインで制約を入力することもできます。コマンドラインで制約を追加した後、.sdcファイルをupdate constraint fileコマンドで更新します。あまり変更することがない制約は、HDLの属性またはプラグマを使用してHDLソースファイルに直接追加できます。

注: Precision.sdcファイルには、Precision Synthesisプロジェクトのすべての制約が含まれます。 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアでは、配置制約は.tclファイルに書き込まれ、タイミング・アナライザーのタイミング制約は インテル® Quartus® Prime .sdcファイルに書き込まれます。