Stratix 10 GX / SX デバイスの概要

ID 683729
日付 10/30/2017
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ドキュメント目次

1.20. デバイス・コンフィグレーションおよびセキュア・デバイス・マネージャー (SDM)

すべての インテル® Stratix® 10デバイスには、すべての JTAG およびコンフィグレーション・コマンドでのデバイスへのエントリーポイントとして機能する専用のトリプル冗長プロセッサーである SDM ( セキュア・デバイス・マネージャー ) を備えています。また、SDM は SoC デバイス内の HPS をブートストラップし、HPS が FPGA デバイスと同じセキュリティー機能を使用してブートできるようにします。

図 14. SDM のブロック図

コンフィグレーション中、 インテル® Stratix® 10デバイスは論理セクターに分割され、各セクターはローカル・セクター・マネージャー (LSM) により管理されます。SDM は、コンフィグレーション・データをオンチップ・コンフィグレーション・ネットワーク上の各 LSM に渡します。これにより、セクターを個別に、一度に 1 つ、または並列にコンフィグレーションできます。この手法は、セクターのコンフィグレーションとリコンフィグレーションの簡素化と、固有の並列処理による全体のコンフィグレーション時間の短縮を実現します。同一のセクターベースのアプローチは、SEU ( シングル・イベント・アップセット ) およびセキュリティー攻撃への対応に使用されます。

セクターはデバイスのコンフィグレーションの論理分割を提供しますが、FPGA ロジックとルーティングの通常のロウとカラムをオーバーレイします。これは、 インテル® Quartus® Prime 開発ソフトウェアの配置配線への影響はなく、セクター境界を超えるロジック信号のタイミングへの影響もない事を意味します。

SDM は、堅牢かつセキュアで完全に暗号化されたデバイス・コンフィグレーションを可能にします。SDM はまた、コンフィグレーション手法のカスタマイズが可能であり、デバイス・セキュリティーを強化します。SDM はコンフィグレーションおよびリコンフィグレーションには、次のさまざまな利点があります。

  • 専用のセキュア・コンフィグレーション・マネージャー
  • 並列にコンフィグレーションされたセクターによるデバイスのコンフィグレーション時間の削減
  • アップデート可能なコンフィグレーション・プロセス
  • 他のすべてのセクターからの 1 つまたは複数の個別セクターのリコンフィグレーション
  • 個別のセクターまたは完全なデバイスのゼロ化

SDM は、ASIC プロトタイピングをはじめとするアプリケーションをサポートするレジスター・ステート・リードバックやライトバックといった機能も追加で装備しています。