インテル® Agilex™ エンベデッド・メモリー・ユーザーガイド

ID 683241
日付 4/25/2022
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ドキュメント目次

4.3.7. FIFOの準安定状態の保護および関連オプション

FIFO Intel® FPGA IPのパラメーター・エディターは、合計レイテンシー、クロック同期、準安定状態の保護、エリア、およびfMAXのオプションをDCFIFOのグループ設定として提供します。
表 44.  レイテンシーと関連オプションについてのDCFIFOのグループ設定次の表は、利用可能なグループ設定を示しています。
グループ設定 備考
Lowest latency but requires synchronized clocks このオプションでは、1つの同期ステージを使用します。準安定状態の保護はありません。最小サイズを使用し、優れたfMAXを提供します。

このオプションは、読み出しクロックと書き込みクロックが関連するクロックである場合に選択します。

Minimal setting for unsynchronized clocks このオプションでは、2つの同期ステージを使用します。優れた準安定状態の保護を備えます。中サイズを使用して、優れたfMAXを提供します。
Best metastability protection, best fmax and unsynchronized clocks このオプションでは、3つ以上の同期ステージを使用します。最高の準安定状態の保護を備えます。最大サイズを使用しますが、最高のfMAXを提供します。

レイテンシーと関連オプションのグループ設定は、FIFO Intel® FPGA IPのパラメーター・エディターを介して利用することができます。この設定は主に、選択しているグループ設定に応じて同期ステージの数を決定します。また、必要な同期ステージの数は、WRSYNC_DELAYPIPEパラメーターおよびRDSYNC_DELAYPIPEパラメーターを介して設定することも可能です。ただし、実際の同期ステージの数と、さまざまなターゲットデバイスで設定されるパラメーターの値の関連性を理解する必要があります。

number of synchronization stagesのセットは、WRSYNC_DELAYPIPEおよびRDSYNC_DELAYPIPEパイプライン・パラメーターの値に関連付けられています。場合によっては、これらのパイプライン・パラメーターは内部で2縮小され、実際の同期ステージを反映します。

次の式は、実際の同期ステージとパイプライン・パラメーターの関係を示しています。

実際の同期ステージ = パイプライン・パラメーターの値 - 2

注: WRSYNC_DELAYPIPEおよびRDSYNC_DELAYPIPEパラメーターに割り当てられる値は、内部で2縮小されて、実装される実際の同期ステージを表します。したがって、これらのパラメーターのデフォルト値の3は、単一の同期パイプステージに対応します。値が4の場合は、2つの同期ステージになります。準安定状態の保護には、4 (2つの同期ステージ) を選択します。

タイミング・アナライザーには、デザインの非同期転送の堅牢性を算出し、検出されたすべての同期レジスターチェーンの平均故障間隔 (MTBF) を詳細に示すレポートを生成する機能が含まれています。このレポートには、DCFIFOの非同期クロックドメイン間に適用している同期パイプラインでのMTBF解析が含まれます。その後、必要なMTBF仕様の範囲を満たすために使用する同期ステージの数を決定することができます。