F-Tile Dynamic Reconfiguration Suite Intel® FPGA IP ユーザーガイド

ID 711009
日付 9/30/2024
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ドキュメント目次

4.2. ダイナミック・リコンフィグレーションの QSF 設定

このセクションでは、ダイナミック・リコンフィグレーションで利用可能な QSF 設定について説明します。
QSF 割り当てを作成する際は、使用するすべての IP に <ip_instance_hpath> 階層パスを定義する必要があります。.qip ファイルでは、ツールで生成される各 IP のディレクトリーを <ip_name>/ip_name.qip パスで特定します。
表 11.  ダイナミック・リコンフィグレーションの QSF 設定
QSF 設定 詳細
set_instance_assignment -name IP_TILE_ASSIGNMENT -to <ip_instance_hpath> <tileid> IP を配置する特定のタイルに IP を割り当てます。

Quartus Support Logic Generation で「auto-placement」を使用する場合、この割り当ては必要ありません。

set_instance_assignment -name IP_BB_LOCATION -to <bb_instance_hpath> <bb-location>

デザインのビルディング・ブロック・インスタンスを、ビルディング・ブロックを含む IP が割り当てられているタイルの特定の位置に割り当てます。

この割り当ては、特定のタイルを決定するものではありません。

Quartus Support Logic Generation で「auto-placement」を使用する場合、この割り当ては必要ありません。

set_instance_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP -to <ip_instance_hpath> <reconfig-group-id-string> デザイン内のタイル IP に準拠する IP を、名前の付いたリコンフィグレーション・グループに割り当てます。グループ内のすべての IP は、同じタイルに配置されます。
set_instance_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP_STARTUP_INSTANCE -to <ip_instance_hpath> ON|OFF タイル IP に準拠する IP インスタンスが起動時にアクティブかを示します。また、クロックを供給します。
set_instance_assignment -name IP_RECONFIG_ID -to <ip_instance_hpath> <positive-number-greater-than-zero> IP の識別子として、0 よりも大きい正の整数を指定します。このような識別子はすべて、連続している必要があります。ID はグローバルに、つまりデザイン全体に適用されます。リコンフィグレーション ID はグローバルに定義され、各 Quartus デザインごとに一意である必要があります。タイルごとに一意である必要はありません。

提供される ID は、その IP に関連付けられているすべてのサブプロファイルのベースとなり、サブプロファイルの ID は、提供された ID から順次インクリメントします。ID を提供しない場合は、ツールで ID が割り当てられます。

IP インスタンスにおいて、Quartus によってコンパイルごとに割り当てられるリコンフィグレーション ID に一貫性が必要な場合は、IP インスタンスごとにリコンフィグレーション ID を指定する必要があります。qsf ファイルでリコンフィグレーション ID を指定しない場合、 Quartus® Prime プロ・エディションはリコンフィグレーション ID を自動で割り当てます。生成される .h ファイルには、各 DR プロファイルに使用されるリコンフィグレーション ID の値が含まれます。プロファイル番号の特定 を参照してください。
重要: この割り当てを使用する際は、サブプロファイル ID の間で重複し、衝突を引き起こすようなリコンフィグレーション ID を割り当てないように注意してください (例えば、2 つのサブプロファイルに同じ ID を割り当てるなど)。
set_global_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP_TYPE <reconfig-group-id-string>:<exclusive|inclusive>:clk_master
デザイン内のタイル IP に準拠する IP にリコンフィグレーション・グループ・タイプを割り当てます。
  • 割り当てがないものは inclusive を意味し、exclusive は、inclusive ではないことを意味します (逆も同様)。

    Exclusive は、ダイナミック・リコンフィグレーション後にそのグループが単独でのみ存在することを示します。Inclusive は、ダイナミック・リコンフィグレーション後に他のグループと同時に存在できることを示します。

  • clk_master は、QSF IP_RECONFIG_GROUP_MASTER_CLOCK_CHANNEL がグループ内の 1 つのビルディング・ブロック・インスタンスでのみ使用可能であることを意味します。
set_global_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP_PARENT <parent-reconfig-group-id-string>:<child-reconfig-group-id-string> グループ階層を作成します。VERILOG_FILE のように累積になります。
set_instance_assignment -name IP_COLOCATE -from <hpath1> -to <hpath2> F_TILE

QSF で、DR コントローラーなどのハブ IP とそれが制御するプロトコル IP などのスロット IP を関連付けるものです。

hpath1hpath2 で表される IP インスタンスは、同じ F タイルに入ります。

IP_COLOCATE は、「プロファイル単位」ではなく「IP 単位」で割り当てられます。
注: hpath1 はデザインの Dynamic Reconfiguration Suite IP の階層パスで、hpath2 はデザインのプロトコル IP の階層パスです。
set_instance_assignment -name IP_RECONFIG_GROUP_MASTER_CLOCK_CHANNEL -to <bb_instance_hpath> <clock-port-name>

bb_m_hdpladadapt_rx または bb_m_hdpldadapt_tx のどちらのインスタンスでマスタークロックを供給するかを示します。

許可されるクロックポート名は次のとおりです。
  • pld_pcs_rx_clk_out1_dcm (RX 単方向デザインに使用されます)
  • pld_pcs_tx_clk_out1_dcm (双方向デザインまたは TX 単方向デザインに使用されます)
<ip_instance_hpath> を含むグループ内のすべての IP とサブグループにこのマスタークロックが提供されます。

ダイナミック・リコンフィグレーション・デザインに必要な QSF 割り当て例

Tile Interface Planner により、IP_TILE_ASSIGNMENT 割り当てと IP_BB_LOCATION 割り当てのタイル位置と IP 階層を導出します。

次の .qsf 割り当ては、Ethernet Multirate Intel® FPGA IP を使用するデザインに必要な設定を示しています。
set_instance_assignment -name IP_COLOCATE F_TILE -from dr_ctrl_inst|dr_f_0 \
   -to ex_100G_mr_dut|eth_f_dr_0 -entity eth_dr_ed
次の .qsf 割り当ては、CPRI Multirate Intel® FPGA IP を使用するデザインに必要な設定を示しています。
set_instance_assignment -name IP_COLOCATE F_TILE -from dr_ctrl_inst|dr_f_0 \
   -to GEN_CPRIPHY_MR_INST[0].cpriphy_dr_ed_dut_wrapper|cpriphy_mr_dut|cpriphy_mr_f_0 \
   -entity cpriphy_dr_ed_hw
次の .qsf 割り当ては、PMA/FEC Direct PHY Multirate Intel® FPGA IP を使用するデザインに必要な設定を示しています。
set_instance_assignment -name IP_COLOCATE F_TILE -from dr_dut|dr_f_0 \
-to dut|directphy_f_dr_0
注: ダイナミック・リコンフィグレーションに必要なその他の .qsf 設定は、 Intel® FPGA IP 自体 (CPRI、Ethernet、PMA/FEC Direct PHY Multirate) に含まれています。