Low Latency 100G Ethernet Intel® IPコア・ユーザーガイド: インテル® Stratix® 10デバイス用

ID 683100
日付 5/21/2021
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ドキュメント目次

2.5.2. トランシーバーPLLの追加

IPコアをハードウェアでコンパイルし、正常に機能させるためには、外部TXトランシーバーPLLが2つ必要です。ATX PLLは、必要なデータレートをサポートします。

コンフィグレーションするトランシーバーPLLは、デバイス上に物理的に存在しますが、IPコアではそのコンフィグレーションや接続はしません。必要なATX PLLの数は2つです。各ATX PLLは、2つのトランシーバー・チャネルのクロックを駆動します。

図 4. PLLコンフィグレーションの例TXトランシーバーPLLのインスタンス化には、2つのATX PLL IPコアを使います。1つはメインATX PLLとして使用し、もう1つはクロックバッファーとして使用します。TXトランシーバーPLLのインスタンス化は、常にLow Latency 100G Ethernet Intel FPGA IPコアの外部で行ってください。

ATX PLLをメインATX PLLとしてコンフィグレーションする方法は、次のとおりです。

  • L-Tile/H-Tile Transceiver ATX PLL FPGA IPを選択します。
  • パラメーター・エディターで、次のパラメーター値を設定します。
    • VCCR_GXB and VCCT_GXB supply voltage for the Transceiver1_1Vに設定します。
    • Primary PLL clock output bufferGXT clock output bufferに設定します。
    • Enable GXT clock output port to above ATX PLL (gxt_output_to_abv_atx) またはEnable GXT clock output port to below ATX PLL (gxt_output_to_blw_atx) をオンにします。
    • Enable GXT local clock output port (tx_serial_clk_gxt) をオンにします。
    • Enable GXT clock buffer to above ATX PLLをオンにします。
    • GXT output clock sourceLocal ATX PLLに設定します。
    • PLL output frequency12890.625 MHzに設定します。トランシーバーにより、デュアル・エッジ・クロッキングを実行します。これには、PLLからの入力クロックの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの両方を使用します。その結果、このPLL出力周波数設定により、トランシーバーを介した25.78125Gbpsのデータレートがサポートされます。
    • PLL auto mode reference clock frequencyPHY Reference Frequencyパラメーターに指定した値に設定します。
隣接するGXTチャネルへのGXTクロックとGXTクロックバッファーATX PLLを使用し、ATX PLLをGXT送信PLLとしてコンフィグレーションするには、次の手順を実行します。
  • ATX PLL operation modeをドロップダウンからGXT modeに設定します。
  • Enable GXT local clock output port (tx_serial_clk_gxt) を設定します。
  • GXT output clock sourceをドロップダウンからLocal ATX PLLに設定します。
  • Enable GXT output portにはInput from ATX PLL above (gxt_input_from_abv_atx) またはInput from ATX PLL below (gxt_input_from_blw_atx) を選択します。
  • pll_refclk0 ピンを REFCLK ピンに接続します (GXTクロックバッファーATX PLLのリコンフィグレーションが、GXT送信PLLまたはGX送信PLLに対して行われない場合)。
Low Latency 100G Ethernet Intel FPGA IPコアを生成すると、ソフトウェアでは、ATX PLLに対するHDLコードも生成します。生成先は、ファイル <variation_name> /atx_pll_s100.v です。ただし、Low Latency 100G Ethernet Intel FPGA IPコアのHDLコードでは、ATX PLLをインスタンス化しません。Low Latency 100G Ethernet Intel FPGA IPコアから提供されたATX PLLを使用する場合、ATX PLLのインスタンスのインスタンス化および接続には、ユーザーロジックのLow Latency 100G Ethernet Intel FPGA IPコアを使用してください。ATX PLL入力リファレンス・クロックを専用リファレンス・クロック・ピンに接続します。この接続には、リファレンス・クロック・ネットワークは使用しないでください。
注: デザインにLow Latency 100G Ethernet Intel FPGA IPコアの複数のインスタンスが含まれている場合は、IPコアから提供されたATX PLL HDLコードは使用しないでください。代わりに、新しいTX PLL IPコアを生成して、デザインに接続します。

2つのPLLのリファレンス・クロック入力ポートを同じクロックで駆動して、PMMの差を最小限に抑える必要があります。このクロックは、Low Latency 100G Ethernet Intel FPGA IPコアのリファレンス・クロックを駆動するクロックと同じにすることができますが、必ずしも同じである必要はありません。

各PLLでは、2つあるLow Latency 100G Ethernet Intel FPGA IPコアPHYリンクの tx_serial_clk 入力を駆動します。PLLからLow Latency 100G Ethernet Intel FPGA IPコアへの接続は、次のとおりに行ってください。

PLL PLL信号 Low Latency 100G Ethernet Intel FPGA IPコアの信号
A tx_serial_clk tx_serial_clk[0]
A pll_locked tx_pll_locked[0]
B tx_serial_clk tx_serial_clk[1]
B pll_locked tx_pll_locked[1]

外部PLLをインスタンス化し接続する正しい方法を示すユーザーロジックについては、コンパイル・プロジェクトの例またはデザイン例を参照してください。