AN 847: デザインブロックを再利用したSignal Tapのチュートリアル: インテル® Arria® 10 FPGA開発ボード用

ID 683712
日付 5/07/2018
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ドキュメント目次

1.1. コア・パーティションを再利用したSignal Tap

コア・パーティションの再利用フローでは、デベロッパーはデバッグに使用する信号を識別し、その信号をポートとしてパーティション境界に追加することで、その信号はコンシューマー・プロジェクトに表示されます。

デベロッパーは2つの方法を使用して、Signal Tapをコア・パーティションに追加することができます。

  • Signal Tap HDLインスタンス : この方法を使用する場合、デベロッパーは、Signal Tapコア・パーティション内のHDLインスタンスを定義します。合成中にCompilerでは、パーティション境界ポートの作成を、Signal Tap入力ポートに接続するすべてのノードに対して行います。最後にデベロッパーは、 .qdb ファイルをエクスポートして、サポートするブラック・ボックス・ファイルを生成します。このブラック・ボックス・ファイルによって、再利用するブロックのポートが定義されます。

    コンシューマーは、Signal Tapファイルを、デザインに含まれるHDLインスタンスごとに1つ生成しなければなりません。親パーティションおよび再利用されたコア・パーティションには、別々のSignal Tapファイルがあります。

  • パーティション境界ポートの作成 : この方法を使用する場合、デベロッパーは、信号をポートとしてパーティション境界に直接割り当てます。これには、QSFアサインメントまたはAssignment Editorを使用します。境界ポートを割り当てると、階層ブロックの管理がシンプルになります。これにはポート作成およびロジック層のトンネリングが自動的に行われます。RTLを変更する必要はありません。

    デベロッパーは、ユーザーが作成したパーティション境界ポートをブラック・ボックス・ファイルに含める必要があります。このアクションにより、コンシューマーは、このポートを合成前ノードまたはフィット後ノードとしてタッピングすることができます。

コンシューマーは、Signal Tapロジック・アナライザーを親パーティションに追加するのに、次のいずれかの方法を使用します。
  • Signal Tap HDLインスタンス
  • Signal Tap GUIで合成前のノードをタッピングする。
  • Signal Tap GUIでポストフィット・ノードをタッピングする。
図 1. コア・パーティションを再利用したデバッグのセットアップ

このコア・パーティション再利用のチュートリアルでは、デベロッパーはパーティション境界ポートの作成にAssignment Editorを使用し、コンシューマーは合成前のノードを親パーティションに追加するのにSignal Tap GUIを使用します。次の図では、デベロッパーとコンシューマーのフローを説明します。

図 2. コア・パーティション再利用のチュートリアル・デザイン・フロー

詳細については、 ブロックベースのデザイン・ユーザーガイド : インテル® Quartus® Prime プロ・エディション 内の Signal Tapを使用したブロックベースのデザインのデバッグを参照してください。