Eタイル ハードIPユーザーガイド: イーサネット インテルFPGA IP向けEタイル ハードIPおよび EタイルCPRI PHYインテルFPGA IP

ID 683468
日付 5/17/2019
Public
ドキュメント目次

2.8.2. RTLパラメーター

イーサネット インテルFPGA IP向けEタイル ハードIP では、生成されたRTLにパラメーターを提供します。これを変更してIPコア・インスタンスに使用します。IPコア・バリエーションをパラメーター・エディターから生成すると、RTLモジュールが作成されます。デザインでは、このモジュールの複数のインスタンスをインスタンス化する場合があります。RTLパラメーター値は、各インスタンスに対して指定できます。各RTLパラメーターでは、IPコアの1つ以上のレジスターフィールドの初期値およびリセット値を決定します。

RTLパラメーターを使用すると、IPコア・インスタンスをカスタマイズして、IPコア・バリエーション用に選択したデフォルトや、同じIPコア・バリエーションの他のインスタンスと異なるものにすることができます。この機能により、デザインを微調整する際の電源投入後に再生成やレジスターの読み書きが不要になります。さらに、パラメーター値を指定して、それが複数のインスタンスで同一にならないようにします。例えば、インスタンスごとに異なるTX送信元アドレスを指定する際の関連するレジスターへの書き込みは不要です。

表 16.  イーサネット インテルFPGA IP向けEタイル ハードIP のRTLパラメーター

パラメーター

パラメーターの説明

すべてのIPコア・バリエーションで使用可能なパラメーター
sim_mode IPコアをシミュレーション・モードにするかどうかを指定します。このモードでは、アラインメント・マーカー期間が短縮され、RX PCSアラインメントまでの時間を低減します。
  • disable: IPコアMACでは、標準アラインメント・マーカー期間の実装をIEEE Standard 802.3–2015での指定通りに行います。合成用コンパイルの前に、このパラメーターにこの値が設定されていることを確認してください。
  • enable (デフォルト値): IPコアでは、より短いアラインメント・マーカー期間を実装し、RX PCSアラインメントをシミュレーションで高速化します。シミュレーション・リンク・パートナーには、同じアラインメント・マーカー期間が必要です。このモードはシミュレーション専用です。

このパラメーター値によって、次のレジスターフィールドの初期値およびリセット値が決定されます。

  • オフセット0x360での RXPCS_CONF レジスターの am_interval[13:0]フィールド (ビット [13:0])
  • オフセット0x40Bでの TXMAC_EHIP_CFG レジスターの am_period[15:0]フィールド (ビット [31:16])
MAC+PCS IPコア・バリエーションのみで使用可能なパラメーター
rx_pause_daddr PAUSEおよびPFCフレームの送信先アドレスを設定します。RX MACでは、このアドレスを使用して着信PAUSEフレームとPFCフレームが現在のIPコアに適用するかどうかをフィルタリングします。
  • デフォルト値は、0x01_80_C2_00_00_01です。これは、PAUSEおよびPFC用イーサネット標準マルチキャスト・アドレスです。
  • 範囲は0から248–1までです。
  • 値はユニキャスト・アドレスまたはマルチキャスト・アドレスです。
  • RX MACでPAUSEフレームとPFCフレームを処理するのは、送信先アドレスがこのアドレスと一致する場合のみです。(実際には RX_PAUSE_DADDR レジスターのアドレス)

このパラメーターの値によって、オフセット0x707および0x708での RX_PAUSE_DADDR レジスターの初期値およびリセット値が決まります。

source_address_insertion IPコアによるサポートで、発信パケットの送信元アドレスを上書きするかどうかを選択します。この発信元アドレスは、IPコアがTX MACインターフェイス上で受信するものです。このとき使用するのは、オフセット0x40Cおよび0x40Dでの TXMAC_SADDR レジスター値です。
  • デフォルト値は、パラメーター・エディターの Use Source Address Insertion パラメーターの値です。
  • enable : i_tx_skip_crc の値が0の場合、IPコアがTX MACクライアント・インターフェイス上で受信するパケットで、TX MACによって送信元アドレスフィールドが上書きされます。このとき使用するのは、 TXMAC_SADDR レジスター値で、オフセットは0x40Cおよび0x40Dです。
    注: IPコアでは、イーサネットPAUSEおよびPFCパケットの送信元アドレスは上書きしません。これは、IPコアによって、TX MACクライアント・インターフェイス上での i_tx_pause 信号または i_tx_pfc[n] 信号のアサートに応答して、イーサネット・リンク上で生成されるものです。
  • disable : TX MACでは、TX MACクライアント・インターフェイス上で受信したパケット内の送信元アドレスフィールドは上書きしません。

このパラメーターの値によって、オフセット0x40Aでの TXMAC_CONTROL レジスターの en_saddr_insert フィールド (ビット [3]) の初期値およびリセット値が決まります。

tx_pause_daddr TX MACによってPAUSEおよびPFCフレームに挿入される送信先アドレスを設定します。このアドレスは、IPコアによってイーサネット・リンク上で送信され、TX MACクライアント・インターフェイス上の i_tx_pause 信号または i_tx_pfc[n] 信号のアサートに応答したものです。
  • デフォルト値は、0x01_80_C2_00_00_01です。これは、PAUSEおよびPFC用のイーサネット標準マルチキャスト・アドレスです。
  • 範囲は0から2 48 -1までです。
  • 値はユニキャスト・アドレスまたはマルチキャスト・アドレスのどちらかです。

このパラメーターの値によって、オフセット0x60Dと0x60Eでの TX_PFC_DADDR レジスターの初期値およびリセット値が決定されます。

tx_pause_saddr TX MACによってPAUSEおよびPFCフレームに挿入される送信元アドレスを設定します。このアドレスは、IPコアによってイーサネット・リンク上で送信され、TX MACクライアント・インターフェイス上のi_tx_pause 信号または i_tx_pfc[n] 信号のアサートに応答したものです。
  • デフォルト値は、 RTLパラメーター txmac_saddr の値です。これは、初期送信元アドレスとしてIPコアによってすべてのTXパケットに挿入され、ソースMAC アドレス挿入がイネーブルのときにTX MACクライアント・インターフェイスに書き込まれます。
  • 範囲は0から248–1までです。
  • 値はユニキャスト・アドレスです。

このパラメーターの値によって、オフセット0x60Fおよび0x610での TX_PFC_SADDR レジスターの初期値およびリセット値が決まります。

txmac_saddr TX MACによってパケットに挿入される送信元アドレスを設定します。これは、ソースMACアドレス挿入がイネーブルのときにTX MACクライアント・インターフェイスに書き込まれます。
  • デフォルト値は、パラメーター・エディターの TX MAC Source Address パラメーターに対して指定した値です。
  • 範囲は0から248 -1です。
  • インテル® FPGAチームでは、各IPコア・インターフェイスのプログラミングに一意のユニキャストMACアドレスを使用することをお勧めしています。

このパラメーターの値によって、オフセット0x40Cと0x40Dでの TXMAC_SADDR レジスターの初期値とリセット値が決まります。