MAX 10のクロッキングおよびPLLユーザーガイド

ID 683047
日付 2/21/2017
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ドキュメント目次

2.1.5. グローバル・クロック・コントロール・ブロック

クロック・コントロール・ブロックはGCLKを駆動します。クロック・コントロール・ブロックは専用クロック入力ピンに近い、デバイスの両側に配置されています。GCLKは最小のクロック・スキューと遅延に最適化されます。

クロック・コントロール・ブロックは、以下の機能を有します。

  • ダイナミックなGCLKクロック・ソースの選択(DPCLKピンと内部ロジック入力には適用しません)
  • GCLKのマルチプレクサ化
  • GCLKネットワークのパワー・ダウン(ダイナミック・イネーブルおよびディセーブル)
表 3.  クロック・コントロール・ブロックの入力
入力 説明
専用クロック入力ピン 専用クロック入力ピンは、クロック、または同期および非同期クリア、プリセット、クロック・イネーブルなどのグローバル信号をGCLKに駆動することができます。
DPCLKピン DPCLKピンは、GCLKを介するPCIのプロトコル信号、TRDYおよびIRDY信号といった高ファンアウトのコントロール信号に使用される双方向の兼用ピンです。DPCLKピンによって駆動される入力を有するクロック・コントロール・ブロックは、PLL入力を駆動することはできません。
PLLカウンタ出力 PLLカウンタ出力は、GCLKを駆動することができます。
内部ロジック 内部ロジック・エレメント(LE)を有効にして高ファンアウト、低スキュー信号パスを駆動するために、ロジック・アレイ配線を介してGCLKを駆動することができます。内部ロジックによって駆動される入力を有するクロック・コントロール・ブロックは、PLL入力を駆動することはできません。
図 3. クロック・コントロール・ブロック

MAX® 10デバイスは、最大20個のクロック・コントロール・ブロックを有します。デバイスのそれぞれの側には5個のクロック・コントロール・ブロックがあります。

各PLLは、c[4..0]カウンタを介して5個のクロック出力を生成します。これら5個のうち2個のクロックは、クロック・コントロール・ブロックを介してGCLKを駆動することができます。

前出の「クロック・コントロール・ブロックの入力」の表からは、以下の入力のみ特定のクロック・コントロール・ブロックに駆動することができます。

  • 2つの専用クロック入力ピン
  • 2つのPLLカウンタ出力
  • 1つのDPCLKピン
  • 内部ロジックからの1つのソース

クロック・コントロール・ブロックからの出力は、対応するGCLKを供給します。クロック・コントロール・ブロックの入力が別のPLLまたは専用クロック入力ピンの出力である場合、GCLKはPLL入力を駆動することができます。通常のI/OピンはPLL入力クロック・ポートを駆動することができません。

図 4. デバイスの各側のクロック・コントロール・ブロック

クロック・コントロール・ブロックへの5つの入力のうち、2つのクロック入力ピンと2つのPLL出力がGCLKを供給するために動的に選択されます。クロック・コントロール・ブロックは、内部ロジックからの信号の静的な選択をサポートします。