Quartus® Prime プロ・エディションのユーザーガイド: パーシャル・リコンフィグレーション

ID 683834
日付 10/23/2024
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ドキュメント目次

1.7.8. PR領域でのグローバル信号の昇格

PR以外のデザインでは、 Quartus® Prime開発ソフトウェアによって、高ファンアウト信号が専用のグローバル・ネットワークに自動的に昇格します。グローバル昇格は、デザインのコンパイルのPlan段階で行われます。

PRデザインでは、コンパイラーによって、PR領域のロジック内で発生した信号のグローバル昇格がディスエーブルされます。クロック制御ブロックのインスタンス化は、静的領域でのみ行います。これは、クロック・フロアプランおよびクロックバッファーは、デザインの静的領域の一部である必要があるためです。クロック制御ブロックをPR領域で手動インスタンス化したり、PR領域の信号を GLOBAL_SIGNAL で割り当てたりすると、コンパイルエラーが発生します。PR領域で発生した信号をグローバル・ネットワークに送信するには、次のとおり実行します。

  1. PR領域からの信号を公開します。
  2. 静的領域からグローバル・ネットワーク上に信号を駆動します。
  3. 信号を駆動して、PR領域に戻します。

Arria® 10および Cyclone® 10 GXデバイスの場合は最大33クロック、あるいは Agilex® 7 Agilex™ 5および Stratix® 10 デバイスの場合は最大32クロックを任意のPR領域に駆動できます。行クロックは、2つのPR領域間では共有できません。

コンパイラーでは、特定の信号だけをPR領域内でグローバルにすることができます。次の表に示すように、グローバル信号のみを使用して、セカンダリ信号をPR領域に配線します。

表 7.  PR領域でのクロック・ネットワークの駆動用にサポートされる信号タイプ
ブロックタイプ サポートされているグローバル・ネットワーク信号
LAB、MLAB クロック、ACLR、SCLR4
RAM、ROM (M20K) Clock、ACLR、Write Enable (WE)、Read Enable (RE)、SCLR
DSP クロック、ACLR、SCLR
4 Agilex® 7 Agilex™ 5、および Stratix® 10デザインでのみ、グローバルSCLRをサポートします。