F-Tile Ethernet Intel® FPGA Hard IPユーザーガイド

ID 683023
日付 7/08/2024
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ドキュメント目次

4.4.3. PTPクライアント・フロー

適切なTXおよびRXデータフローを実装してから、PTPコマンドをIPコアに送信したり、タイムスタンプを利用したりする必要があります。
重要: 次のフローで示す擬似コードは、概念的な説明を目的としています。実際のソフトウェア・ルーチンについては、デザイン例を参照してください。

次の図では、TXおよびRXのクライアント・フローを示しています。詳細は、PTP TXクライアント・フロー およびPTP RXクライアント・フロー のセクションで説明されています。

図 17. PTP TXクライアント・フロー
次の図では、PTP TXクライアント・フローの以下のイベントを表しています。詳細は、PTP TXクライアント・フロー を参照してください。
  • A: IPからTXロー・オフセットデータを読み出し
  • B: TXオフセット値を計算
  • C: 計算したTXオフセット値をIPに書き込み

図 18. PTP RXクライアント・フロー (RS-FECあり)
次の図は、RS-FECを伴うPTP RXクライアント・フローにおける以下のイベントを表しています。詳細は、PTP RXクライアント・フロー を参照してください。
  • D: RS-FEC cw_pos の値をIPから読み出し
  • E: cw_pos 調整値を計算
  • F: 調整値をIPに書き込み
  • G: IPからRXロー・オフセットデータを読み出し
  • H: RXオフセット値を計算
  • I: 計算したRXオフセット値をIPに書き込み

図 19. PTP RXクライアント・フロー (RS-FECなし)
次の図は、RS-FECのないPTP RXクライアント・フローにおける以下のイベントを表しています。詳細は、PTP RXクライアント・フロー を参照してください。
  • G: IPからRXロー・オフセットデータを読み出し
  • H: RXオフセット値を計算
  • I: 計算したRXオフセット値をIPに書き込み

表 16.  クライアント・フローにおける用語
用語 意味
UI ユニット・インターバル。特定の速度における1シリアルビットのビット時間を示します。

ユニット・インターバルは32ビット形式で定義されます。ビット [31:28] はビット時間をナノ秒 (ns) で表し、ビット [27:0] はビット時間のナノ秒小数部 (fns) を表します。

PL バリアントのPMA物理レーン総数
FL バリアントのFECレーン総数
VL バリアントの仮想レーン総数
apl PMAクアッド内の特定の物理レーンの実際の番号。取り得る値は0、1、2、および3です。

詳細は、FタイルのアーキテクチャーとPMAおよびFEC Direct PHY IPのユーザーガイド で、ビルディング・ブロック の章を参照してください。

pl 特定の物理レーンに対応する論理番号。pl = 0は通常、最上位のアクティブな物理レーンを指します。
fl 特定のFECレーンの論理番号
vl 特定の仮想レーンの論理番号
read(reg_name) reg_name レジスターからのCSR読み出しを実行します。
write(reg_name, value) reg_name レジスターに対して value のCSR書き込みを実行します。
tx_pma_delay_ui TXシリアライザーのレイテンシーを指定します (単位: UI)。
rx_pma_delay_ui RXデシリアライザーのレイテンシーを指定します (単位: UI)。
tx_external_phy_delay TX外部イーサネットPHYのレイテンシーとボードトレース遅延を指定します (単位: ns)。
rx_external_phy_delay RX外部イーサネットPHYのレイテンシーとボードトレース遅延を指定します (単位: ns)。

UIの形式

UIの形式は他の変数の形式とは異なります。UIでは、{4ビットns部、28ビットns少数部} の形式を使用します。PTP TX/RXクライアント・フローで定義される他の変数は、{N ビットns、16ビットfns} の形式を使用します。この N は、計算の最大値を格納する最大数です。

計算にUI形式を使用する場合は、結果の小数ナノ秒部 (fns) を16ビットの形式に変換する必要があります。