Eタイル・トランシーバーPHYユーザーガイド

ID 683723
日付 12/09/2021
Public
ドキュメント目次

3.1.1.4. データパターンの生成

データ・パターン・ジェネレーターは、Design for Test (DFT) 機能です。この機能により、PHYによるPMAデバッグ用のデータ・トラフィックの生成が、上位プロトコル・スタック・レイヤーを使わずに可能になります。

Eタイルに備えられているオンチップの疑似ランダムパターン生成ブロックは、すべてのビットモードで動作し、複数のパターンを生成できます。さらに、80ビットのユーザー定義パターンも生成できます。

パターンには、NRZとPAM4の両方をサポートするものもあります。疑似ランダム・ビット・シーケンス (PRBS) NRZパターンは、PAM4パターンとは異なります。CEIOIFやIEEE803.2などの仕様が異なると、4次PAM4パターンの参照方法が異なります。QPRBS13はPRBSQ13と同一です。QPRBS31はPRBSQ31と同一です。

OIF Clause 16: CEI-56G-VSR-PAM4 Very Short Reach Interfaceの仕様で定義されているように、PRBSQ13の各サイクルは通常、8191個の一意のシンボルの長さです。各サイクルは、PRBS13パターンの2回の繰り返しからのビットのグレイ・コーディングとPAM4エンコーディングによって形成され、トランスミッターのコンプライアンス・テストに使われます。

図 49. QPRBS13-CEIパターン

PRBS13Qパターンの生成について詳しくは、CEI-56G-VSR-PAM4の仕様を参照してください。同様のラインで、PRBS31Qパターンは、231 -1シンボルの長さの繰り返しです。これは、PRBS31パターンのグレイ・コーディングとPAM4エンコーディングによって形成されています。このパターンは、レシーバーのテストに使われます。

注: グレイ・エンコーディングは、PAM4パターンではデフォルトでイネーブルされています。
表 40.  サポートされているプログラム可能なNRZおよびPAM4パターン
NRZモード PAM4モード
PRBS7 PRBS7Q
PRBS9 PRBS9Q
PRBS11 PRBS11Q
PRBS13 PRBS13Q
PRBS15 PRBS15Q
PRBS23 PRBS23Q
PRBS31 PRBS31Q
ユーザー定義の80ビットパターン

上の表内のパターンの詳細は次のとおりです。

2 7 -1 PRBS pattern この標準PRBSパターン 10 は、生成多項式x7 + x6 + 1に基づいています (ITU V.29を参照)。

2 9 –1 PRBS pattern このPRBSパターンは、生成多項式x9 + x5 + 1に基づいています (CCITT O.151 / ITU-T O.151を参照)。

2 11 -1PRBS pattern このPRBSパターンは、生成多項式x11 + x9 + 1に基づいています (CCITT O.151/ITU-T O.151を参照)。

2 13 -1PRBS pattern このPRBSパターンは、生成多項式x13 + x12 + x2 + x + 1に基づいています (CCITT O.151/ITU-T O.151を参照)。

2 15 -1 PRBS pattern このPRBSパターン 11は、生成多項式x15 + x14 + 1に基づいています (CCITT O.151/ITU-T O.151を参照)。

2 23 -1 PRBS pattern このPRBSパターン 12は、生成多項式x23 + x18 + 1に基づいています (CCITT O.151/ITU-T O.151を参照)。

2 31 -1 PRBS pattern このPRBSパターン 13は、生成多項式x31 + x28 + 1に基づいています。

レジスターの読み出し/書き込みのサポートおよびプログラミングの詳細に関しては、PCSレジスターマップ、およびPMA属性コード を参照して、パラメーターをコンフィグレーションしてください。

10 このパターンは127ビットごとに繰り返されます。このパターンをPRBSレシーバーで使用することで、ループバック・テストが容易になります。このパターンにより、外部チップ上の他のトランシーバー・チャネルTX/RX Macroレシーバーとのチップ間通信のテストが容易になり、ビット・エラー・レート・テスター (BERT) などの機器に供給されます。
11 この多項式によって提供されるデータパターンは、クロックおよびデータリカバリー回路にとってより困難です。連続して最大15個の1、または14個の0のランレングスがパターンに埋め込まれます。このパターンは、215–1ビット (約32.8Kb) ごとに繰り返されます。
12 この多項式によって提供されるデータパターンは、クロックおよびデータリカバリー回路にとってより困難です。連続して最大23個の1、または22個の0のランレングスがパターンに埋め込まれます。このパターンは、223–1ビット (約8.4Mb) ごとに繰り返されます。
13 この多項式によって生成されるデータパターンのランレングスは、連続して最大31個の1、または30個の0です。このパターンは、231–1ビット (約2.15ギガビット) ごとに繰り返されます。