インテル® Stratix® 10可変精度DSPブロック・ユーザーガイド

ID 683832
日付 5/08/2017
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ドキュメント目次

3.1.5. シストリックFIR モード

FIRフィルターの構造は基本的には、加算が後に続く一連の乗算で構成されています。

図 12. 基本的なFIRフィルタの等式

タップ数や入力サイズにもよりますが、多数の加算器をチェインさせると遅延が非常に大きくなることがあります。このような遅延が原因のパフォーマンスの問題を克服するには、タップごとに配置された追加の遅延要素をシストリック形式と使用することで、レイテンシの増大を犠牲にしてパフォーマンスの改善を図ります。

図 13. シストリックFIRフィルタの等価回路

Stratix® 10の可変精度DSPブロックは、次のシストリックFIR構造をサポートします。

  • 18-bit
  • 27ビット

シストリックFIRモードでは、乗算器の入力はソースの4つの異なるセットから供給できます。

  • 2つのダイナミック入力
  • 1つのダイナミック入力と1つの係数入力
  • 1つの係数入力と1つの前置加算器出力
  • 1つのダイナミック入力と1つの前置加算器出力