インテル® Stratix® 10コンフィグレーション・ユーザーガイド

ID 683762
日付 12/16/2019
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ドキュメント目次

2.1. インテル® Stratix® 10コンフィグレーションのタイミング図

初期コンフィグレーションのタイミング

図 4. コンフィグレーション、リコンフィグレーション、エラーのタイミング図

SDMは、 インテル® Stratix® 10デバイスのコンフィグレーションを駆動します。

図の最初のセクションは、通常のパワーオンリセット後の初期コンフィグレーションで想定されるタイミングを示しています。最初に、アプリケーション・ロジックはnCONFIG信号をLowに駆動します (POR)。nSTATUSは現在のコンフィグレーションの状態を反映するため、通常の条件下では、nSTATUSnCONFIGに従います。nCONFIGは、nSTATUSと同じ値を持つ場合にのみ変化します。

エラーが発生すると、nSTATUSは約1 msの間Lowパルスを発し、デバイスがリコンフィグレーションを受け入れられる状態になるとHighをアサートします。

タイミング図の初期のコンフィグレーション部の番号は、次のイベントを表しています。

  1. SDMが起動し、MSEL信号をサンプリングして、指定されたFPGAコンフィグレーション・スキームを特定します。SDMは、電源を再投入するまでMSELピンを再度サンプリングすることはありません。
  2. nCONFIG信号がLowの場合、SDMは起動後にアイドルモードに入ります。
  3. 外部ホストがnCONFIG信号をHighに駆動すると、SDMはコンフィグレーションを開始します。SDMはnSTATUS信号をHighに駆動し、FPGAコンフィグレーションの開始を通知します。SDMは、ステップ1MSELバスが指定したインターフェイスでコンフィグレーション・ビットストリームを受信します。この図は、AVST_READYおよびAVST_VALIDが持続してHighの状態を示しています。AVST_READYはディアサートすることがあります。その場合、AVST_VALIDを6サイクル以内にディアサートする必要があります。
  4. SDMはCONF_DONE信号をHighに駆動し、SDMがビットストリームを正常に受信したことを示します。
  5. インテル® Stratix® 10デバイスはINIT_DONEをアサートし、FPGAがユーザーモードに入ったことを示します。GPIOピンはハイ・インピーダンス状態を終了します。CONF_DONEのアサートからINIT_DONEのアサートまでの時間は変動します。FPGA Firstコンフィグレーションの場合、レジスターおよびステートマシンを含むFPGAファブリックの初期化後にINIT_DONEがアサートします。HPS Firstコンフィグレーションの場合、HPSアプリケーションがCONF_DONEINIT_DONEの間の時間を制御します。INIT_DONEは、U-Bootやオペレーティング・システム (OS) などのHPSで実行されているソフトウェアがコンフィグレーションを開始し、FPGAがコンフィグレーションしてユーザーモードに入るまでアサートしません。

    デバイス全体は同時にユーザーモードに入りません。インテルでは、デザインでのリセット・リリース・インテルFPGA IPの使用 で説明されている内容をデザインに含めることを要件にしています。リセット・リリース・インテルFPGA IPのnINIT_DONE出力を使用し、FPGAファブリック全体がユーザーモードになるまでアプリケーション・ロジックをリセット状態に保持します。このIPをデザインに含めないと、断続的なアプリケーション・ロジック・エラーが発生する可能性があります。

リコンフィグレーションのタイミング

タイミング図の2番目のイベントは、 インテル® Stratix® 10デバイスのリコンフィグレーションを表しています。MSEL設定を電源投入後に変更する場合、 インテル® Stratix® 10の電源を再投入する必要があります。電源を再投入することで、デバイスのリコンフィグレーション前にMSELピンのサンプリングをSDMに強制します。

タイミング図のリコンフィグレーション部の番号は、次のイベントを表しています。

  1. 外部ホストは、nCONFIG信号をLowに駆動します。
  2. SDMは、デバイス・クリーニングを開始します。
  3. SDMは、デバイス・クリーニングが完了するとnSTATUS信号をLowに駆動します。
  4. 外部ホストはnCONFIG信号をHighに駆動して、リコンフィグレーションを開始します。
  5. SDMはnSTATUS信号をHighに駆動し、デバイスがリコンフィグレーションに向けて準備が整っていることを知らせ、リコンフィグレーションを開始します。

コンフィグレーション・エラー

タイミング図のコンフィグレーション・エラー部の番号は、次のイベントを表しています。

  1. SDMはnSTATUS信号を1 ms -0.5 ms/+9.5 msの間Lowに駆動し、コンフィグレーション・エラーを示します。 インテル® Stratix® 10デバイスはCONF_DONEをアサートしません。これは、コンフィグレーションが正常に終了しなかったことを示します。
  2. SDMはエラー状態に入ります。エラー状態の間、nCONFIGはHighの状態になっています。アプリケーションはnCONFIGをHighからLowに駆動し、次にLowからHighに駆動してコンフィグレーションを再開する必要があります。
  3. SDMはアイドル状態に入ります。外部ホストはnCONFIGをディアサートします。nCONFIGでLowからHighの遷移を駆動することにより、デバイスのリコンフィグレーションに向けた準備が整います。デバイスのパワーダウン・シーケンスに従いデバイスの電源を再投入することも可能です。
    注: nCONFIG信号は、nSTATUSと同じ値を持つ場合にのみレベルの変更が可能です。この制約は、nSTATUS = 1の場合にnCONFIGは1から0に遷移できることを意味します。nSTATUS = 0の場合、nCONFIGは0から1に遷移できます。エラー報告を除いて、nSTATUSnCONFIGに従ってのみ変化します。

電源供給のステータス

パワーオンリセット (POR) は、電源出力が推奨の動作範囲内になるまで インテル® Stratix® 10デバイスをリセット状態に維持します。tRAMP は、最大電源ランプタイムを定義します。PORがtRAMP タイムを満たさない場合、 インテル® Stratix® 10デバイスのI/Oピンとプログラミング・レジスターはトライステートを維持します。

PORの詳細については、 インテル® Stratix® 10パワー・マネジメント・ユーザーガイドを参照してください。tRAMP の詳細については、 インテル® Stratix® 10デバイス・データシートを参照してください。