インテル® Stratix® 10コンフィグレーション・ユーザーガイド

ID 683762
日付 12/16/2019
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ドキュメント目次

3.1.3. AVST_READY信号

コンフィグレーションを開始する前に、nCONFIGピンをHighからLow、そしてHighへとトグルして、デバイス・クリーニングをトリガーします。このnCONFIGの遷移もまた、デバイスをコンフィグレーション状態に戻します。
図 10. AVST_READY信号の監視とバックプレッシャーへの対応

インテル® Stratix® 10デバイスのコンフィグレーション・ファイルは、高度に圧縮が可能です。コンフィグレーション時にデバイス内のビットストリームを復元するには、データをさらに送信する前にホストが一時停止することが必要になります。 インテル® Stratix® 10デバイスは、データを受信する準備が整うとAVST_READY信号をアサートします。AVST_READY信号は、nSTATUSピンがHighの場合にのみ有効です。また、ホストはAVST_READY信号をモニターすることでバックプレッシャーーを処理する必要があり、AVST_READY信号のアサート後に、任意のタイミングでAVST_VALID信号をアサートすることが可能です。ホストはコンフィグレーション中にAVST_READY信号を監視する必要があります。

インテル® Stratix® 10デバイスがホストに送信するAVST_READY信号は、AVSTx8_CLKまたはAVST_CLKに同期していません。 インテル® Stratix® 10デバイスを問題なくコンフィグレーションするには、ホストは次の制約に従う必要があります。

  • ホストは、AVST_READY信号のディアサート後、6データワード以上を駆動してはいけません。これには2ステージ・レジスター・シンクロナイザーによる遅延が含まれます。
  • ホストは2ステージ・レジスター・シンクロナイザーを使用して、AVST_READY信号をAVST_CLK信号に同期させる必要があります。以下は、2ステージ・レジスター・シンクロナイザーのレジスター転送レベル (RTL) のコード例です。
    always @(posedge avst_clk or negedge reset_n) 
    	begin
    		if (~reset_n)
    		begin
    			fpga_avst_ready_reg1 <= 0;
    			fpga_avst_ready_reg2 <= 0;
    		else 
    			fpga_avst_ready_reg1 <= fpga_avst_ready;
    			fpga_avst_ready_reg2 <= fpga_avst_ready_reg1;
    		end
    	end
    上記例において
    • AVST_CLK信号は、PFL II IPまたは Avalon® -STコントローラー・ロジックのいずれかによって発生します。
    • fpga_avst_readyは、 インテル® Stratix® 10デバイスからのAVST_READY信号です。
    • fpga_avst_ready_reg2信号は、AVST_CLKに同期しているAVST_READY信号です。

AVST_CLK信号とAVST_DATA 信号は、ホストで適切に制約する必要があります。ホストと インテル® Stratix® 10デバイス間のこれらの信号でタイミング解析を実行し、Avalon-STコンフィグレーションのタイミング仕様が満たされていることを確認します。タイミング仕様については、 インテル® Stratix® 10デバイス・データシートAvalon-STのコンフィグレーション・タイミングの章を参照してください。

注: AVST_CLK信号は、コンフィグレーション中に継続して動作している必要があります。AVST_READY信号は、クロックが動作していない限りアサートできません。

オプションとして、CONF_DONE信号を監視し、フラッシュがすべてのデータをFPGAに送信したこと、またはコンフィグレーション・プロセスが完了したことを示すことができます。

PFL II IPコアをコンフィグレーション・ホストとして使用する場合、 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアを使用し、PFL II IPコアを介してバイナリー・コンフィグレーション・データをフラッシュメモリーに格納することができます。

Avalon-STアダプターIPコアをコンフィグレーション・ホストの一部として使用する場合、Source Ready Latencyの値を1から6の間に設定します。

Avalon-ST x8コンフィグレーション・スキームは、SDMピンのみを使用します。Avalon-ST x16およびx32コンフィグレーション・スキームでは、コンフィグレーション後に汎用IOピンとして使用できる兼用I/Oピンのみを使用します。