インテル® Arria® 10 コア・ファブリックおよび汎用 I/O ハンドブック

ID 683461
日付 6/21/2017
Public
ドキュメント目次

10.5.2. 外部温度センサーダイオード

Arria 10の外部 TSD は、電圧リファレンスでの 2 つのピンを必要とします。次の図は、Arria 10のダイ温度の外部からの検出を可能にするための、外部 TSDと外付け温度センサーデバイスとの接続方法を示しています。

図 186. TSD の外部ピン接続


TSD は、デバイスの使用状況でボードやデバイスパッケージ内部の他のトレースからのノイズ・カップリングに影響される恐れがある、非常にセンシティブな回路です。Arria 10デバイスから外付け温度センサーにインターフェイスする信号は、外部 TSD ピンで見られるようにミリボルト (mV) の差に基づきます。また、TSD ピンに近接する I/O の切り替えが温度の読み出しに影響を与える場合があります。インテルは、温度の読み出しをデバイスの非動作時に行うか、あるいは内部 TSD と接続する内蔵 ADC 回路を使用することを推奨します。

TSD 外部ピン接続におけるボード接続のガイドラインは、次の通りです。

  • TEMPDIODEP /TEMPDIODEN の最大トレース長は、8 インチ未満でなければなりません。
  • 両トレースをパラレルで配線し、両側に接地されたガードトラックで互いに近接して配置します。
  • インテルは両トレースに10 milの幅とスペースを推奨しています。
  • 熱電対効果を最小限に抑えるために、最小数のビアおよびクロスアンダーでトレースを配線します。
  • 両方のトレースでビアの数が同じでなければなりません。
  • 両方のトレースがほぼ同じ長さでなければなりません。
  • ダイオードのトレースと高周波信号の間に GND プレーンを配置することで、トグル信号 ( クロックや I/O など ) とのカップリングを避けてください。
  • 高周波ノイズのフィルタリングでは、TEMPDIODE P /TEMPDIODE N のトレース間 ( 外部チップ付近 ) に外付けコンデンサーを配置します。Maxim のデバイスでは、2200pFから3300 pFの間の外付けコンデンサーを使用します。
  • 外部デバイス付近に0.1 uFのバイパス・コンデンサーを配置します。
  • 内部 TSD は、内蔵 ADC 回路と外部 TSD と共に同時に使用できます。
  • 内臓 ADC 回路のみを使用する場合、外部 TSD ピンは使用しないため、外部 TSD ピン (TEMPDIODE P /TEMPDIODE N ) を GND に接続できます。

デバイスの仕様と接続ガイドラインについて詳しくは外部温度センサーデバイスのデバイス製造元のデータシートを参照してください。