インテル® Arria® 10 コア・ファブリックおよび汎用 I/O ハンドブック

ID 683461
日付 6/21/2017
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ドキュメント目次

5.5.3.5. プログラマブル・プリエンファシス

ドライバーの V OD 設定と出力インピーダンスは、高速伝送の信号の出力電流制限を設定します。高周波数では、スルーレートが次のエッジの前にフル VODに達するほど高速ではないため、パターンに依存するジッターが発生します。プリエンファシスを適用した場合、スイッチング中に出力電流が瞬時に増幅され、出力スルーレートが増大します。

プリエンファシスは、出力信号の高周波数コンポーネントの振幅を増加させるため、伝送ラインにおける周波数依存の減衰を補償するのに役立ちます。余剰の電流によるオーバーシュートは、信号の反射によるオーバーシュートとは異なり、ステート・スイッチングの変更中にのみ生じ、出力スルーレートを高めます。また、リンギングは起こりません。必要なプリエンファシスの量は、伝送ラインにおける高周波数コンポーネントの減衰によって異なります。

図 82. プログラマブル・プリエンファシス次の図は、プリエンファシスを適用した LVDS 出力を表しています。


表 51.  プログラマブル・プリエンファシス向け Quartus® Prime ソフトウェアの Assignment Editor次の表は、 Quartus® Prime ソフトウェアの Assignment Editor におけるプログラマブル・プリエンファシスのアサインメント名と可能な値をリストしています。
フィールド アサインメント
To tx_out
アサインメント名 プログラマブル・プリエンファシス
許容値 0(ディセーブル)、1(イネーブル)。デフォルトは1