Quartus® Prime プロ・エディションのユーザーガイド: デザイン最適化

ID 683641
日付 7/08/2024
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ドキュメント目次

5.5.5. バック・アノテーションが最適化された割り当て

コンパイラーは、フィッティング中にデザインの要素を特定のデバイスリソースにマッピングします。コンパイル後、コンパイラーのリソース割り当てをバック・アノテート(コピー)して、後続のコンパイルで同じ実装を保持することができます。バック・アノテーションは、最適化された結果の配置を固定することで、タイミング・クロージャーを簡素化することができます。

クロック、RAM、DSP に関連する大きなブロックの配置を固定することで、ノイズが少なく、より高い fMAX を実現することができます。RAM や DSP のような大きなブロックは、通常の LAB よりも接続が密であり、配置中の移動が複雑になります。適切な RAM および DSP の配置から良好な結果をもたらすシードがある場合、バック・アノテーションを使用してその配置をキャプチャーすることができます。その後に実行するコンパイルでは、良好なシードからの高品質な RAM および DSP の配置の活用することができます。

Back-Annotate Assignments ダイアログボックス

次回のコンパイルに向けて、最後に実行したコンパイルからプロジェクト .qsf (または Tcl ファイル) にデバイスリソース割り当てをバック・アノテート (コピー) するには、次の手順を実行します。

  1. フル・コンパイルを実行するか、少なくとも Place ステージでフィッターを実行します。
  2. Assignments > Back-Annotate Assignments をクリックします。
  3. Assignments to back-annotate 画面で、バック・アノテーションで Pin assignmentsRAM assignmentsDSP assignmentsClock assignments、および Clock Spine assignments を保持するかどうかを指定します。
  4. Filter では、エンティティー名でバック・アノテーションされた割り込みをフィルターするかどうかを (ワイルドカードを含む) 文字列で指定します。
  5. Output では、バック・アノテーションされた割り当てを .qsf か Tcl ファイルに保存するかを指定します。デフォルトでは、Tcl ファイル名が表示されます。

上記の方法とは別に、次の quartus_cdb 実行可能ファイルを使用してバック・アノテーションを実行することができます。Shell command フィールドには、GUI で指定したオプションによって構築されたシェルコマンドが表示されます。

quartus_cdb chiptrip_nf --back_annotate --pin --ram --dsp --clocks \
    --spines --file "<file>.tcl"
注: quartus_cdb <project> --back_annotate --help によって実行される利用可能な引数を確認してください。