Quartus® Prime プロ・エディションのユーザーガイド: デザイン最適化

ID 683641
日付 7/08/2024
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ドキュメント目次

5.5.9.9.1. レジスターの手動複製

合成ツールは、レジスターの最大ファンアウトを指定するオプションまたは属性をサポートしています。 Quartus® Prime 合成使用する場合、Assignment Editor で Maximum Fan-Out ロジック・オプションを設定して、ノードのデスティネーション数を制御し、ファンアウト数が指定した値を超えないようにすることができます。HDL コードで maxfan 属性を使用することもできます。ソフトウェアは、指定された最大ファンアウトを実現するために必要に応じてノードを複製します。

Maximum Fan-Out アサインメントを使用してロジックを複製すると、通常はリソース使用量が増加します。選択したデバイスにおける配置やリソースの総使用量によってはコンパイル時間が増加することがあります。

Maximum Fan-Out アサインメントによるタイミング・パフォーマンスの向上は、デザインによって異なります。これは、Maximum Fan-Out アサインメントを使用すると、フィッターがソースロジックを複製してファンアウトを制限しますが、複製された各ソースが駆動する宛先を制御しないためです。したがって、複製されたソースロジックがデバイス全体に配置されたロジックを駆動する可能性があります。この状況を回避するには、Maximum Fan-Out ロジックオプションを使用できます。

Maximum Fan-Out アサインメントを使用する場合、このアサインメントを使用した場合と使用しない場合のデザインを比較して、期待するタイミング・パフォーマンスの向上が得られているかを検証してください。アサインメントは、向上が見られた場合にのみ使用してください。

使用する合成ツールに関わらず、 Quartus® Prime 開発ソフトウェアでレジスターを手動で複製できます。レジスターを複製するには、Assignment Editor でレジスターに Manual Logic Duplication ロジックオプションを適用します。

注: フィッターを使用する最適化方法のなかには、タイミングの向上を図る際、Maximum Fan-Out アサインメントに深刻でない違反を生じさせるものもあります。