Quartus® Prime プロ・エディションのユーザーガイド: デザイン最適化

ID 683641
日付 7/08/2024
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ドキュメント目次

1.2.2. 初期のタイミング制約のガイドライン

最初のコンパイルまたはタイミング解析を実行する前に、現実的なタイミング要件を指定してください。デザインで要求されるよりも厳しいタイミング要件を指定すると、リソース使用率、電力使用率、またはコンパイル時間を犠牲にしてパフォーマンスを向上させるためコンパイラーのエフォートが費やされることになります。

クロック信号の定義といった制約を GUI で入力するには、Tools > Timing Analyzer をクリックし、Constraints メニューをクリックします。また、タイミング制約は、.sdc ファイルで直接指定することができます。

図 3. Create Clock ダイアログによるクロック制約の定義


最初に現実的かつ包括的なタイミング要件を指定することは、以下の理由によりコンパイラーが最良の結果を達成するのに役立ちます。

  • 包括的なタイミングの割り当てにより、コンパイラーはデザインのタイミング・クリティカルな部分のパフォーマンスを最適化するためにエフォートを集中することができます。この最適化は、デザインの非クリティカルな部分のエリアや電力使用率を節約することもできます。
  • 包括的なタイミング要件に基づいた物理合成最適化を可能にします。
図 4. タイミング・アナライザーで赤で表示される問題のあるパス


コンパイルとタイミング解析の後、コンパイルレポートはデザインがタイミング要件を満たしているかどうかを報告します。その後、 Quartus® Prime タイミング・アナライザー を使用して制約を微調整し、すべてのタイミングパスについての詳細情報を報告することができます。