Agilex™ 7コンフィグレーション・ユーザーガイド

ID 683673
日付 4/01/2024
Public
ドキュメント目次

3.1.3. AVST_READY信号

コンフィグレーションを開始する前に、nCONFIGピンをHighからLowそしてLowからHighへとトグルすることで、デバイス・クリーニングをトリガーしてください。また、この nCONFIG の遷移は、デバイスをコンフィグレーション状態に戻します。

Parallel Flash Loader II Intel® FPGA IPをコンフィグレーション・ホストとして使用する場合、AVST_READY 同期ロジックが含まれています。

図 21. AVST_READY信号の監視およびバックプレッシャーへの応答
Agilex 7デバイスのコンフィグレーション・ファイルは、高い圧縮率で圧縮することができます。コンフィグレーション中、デバイス内部でビットストリームの解凍が行われるため、ホストはより多くのデータを送信する前に一旦停止するする必要があります。Agilex 7デバイスは、デバイスがデータを受け入れる準備が整うと、AVST_READY 信号をアサートします。AVST_READY 信号は、nSTATUS ピンがHighである場合にのみ有効です。さらに、ホストは AVST_READY 信号を監視してバックプレッシャーを処理し、AVST_READY 信号のアサート後はいつでも AVST_VALID 信号をアサートすることができます。ホストはコンフィグレーション中、AVST_READY 信号を監視し続ける必要があります。
注: デバイスから有効な nSTATUS 応答を受け取るためには、デバイスの電源グループ3が推奨の動作条件まで電源供給された後、および最大POR遅延の仕様が満たされた後、ホストはこの信号のみを監視する必要があります。詳細は、 Agilex 7デバイス・データシートのPOR遅延の仕様を参照してください。
注: Avalon® -ST x16およびx32の場合、パワーオンリセット後、デバイスが nSTATUS を使用して準備ができたことを示すまで、デバイスにデータを送信してはいけません。nCONFIG をLowで駆動し、nSTATUS がLowになるまで待機します。次に、nCONFIG をHighで駆動し、nSTATUS がHighになるまで待機します。デバイスは、AVST_READY がアサートされるとデータの送信を開始することができます。

Agilex 7デバイスが送信する AVST_READY 信号は、AVSTx8_CLK または AVST_CLK と同期されていません。Agilex 7デバイスを正しくコンフィグレーションするには、ホストは次の制約を守る必要があります。

  • ホストは、2段階のレジスター・シンクロナイザーによって発生する遅延を含め、AVST_READY 信号のディアサート後に6つ以上のデータワードを駆動してはいけません。
  • ホストは、2段階のレジスター・シンクロナイザーを使用して AVST_READY 信号を AVST_CLK 信号に同期させる必要があります。以下に2段階のレジスター・シンクロナイザーのRTL (Register Transfer Level) のコード例を示します。
    always @(posedge avst_clk or negedge reset_n) begin if (~reset_n) begin fpga_avst_ready_reg1 <= 0; fpga_avst_ready_reg2 <= 0; else fpga_avst_ready_reg1 <= fpga_avst_ready; fpga_avst_ready_reg2 <= fpga_avst_ready_reg1; end end
    ここでは、
    • AVST_CLK信号は、Parallel Flash Loader II Intel® FPGA IPまたは Avalon® -STコントローラー・ロジックのいずれかから来ています。
    • fpga_avst_ready は、Agilex 7デバイスからの AVST_READY 信号です。
    • fpga_avst_ready_reg2 信号は、AVST_CLK に同期した AVST_READY 信号です。
注: AVST_CLK および AVST_DATA 信号をホストで適切に制約する必要があります。ホストとAgilex 7デバイス間で両信号のタイミング解析を行い、Avalon-STコンフィグレーションのタイミング仕様が満たされていることを確認してください。タイミング仕様の詳細は Agilex 7デバイス・データシートAvalon-STコンフィグレーション・タイミングの項を参照してください。
注: AVST_CLK 信号は、コンフィグレーション中は継続して動作している必要があります。AVST_READY 信号は、クロックが動作していない限り、アサートされません。

オプションとして、CONF_DONE 信号を監視することで、フラッシュがすべてのデータをFPGAに送信したこと、またはコンフィグレーション・プロセスが完了したことを把握することができます。

Parallel Flash Loader II Intel® FPGA IPをコンフィグレーション・ホストとして使用する場合、 Quartus® Prime開発ソフトウェアを使用してバイナリー・コンフィグレーション・データをParallel Flash Loader II Intel® FPGA IPを介してフラッシュメモリーに保存することができます。

Avalon-ST Adapter IPをコンフィグレーション・ホストの一部として使用する場合は、Source Ready Latencyの値を1から6の間に設定します。

Avalon-ST x8コンフィグレーション・スキームでは、SDMピンのみを使用します。Avalon-ST x16およびx32コンフィグレーション・スキームでは、兼用I/Oピンのみを使用します。これらのピンはコンフィグレーション後、汎用I/Oピンとして使用することができます。