インテル® Cyclone® 10 GXコアファブリックおよび汎用I/Oハンドブック

ID 683775
日付 8/13/2021
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ドキュメント目次

4.2.10.2. マニュアル・オーバライドの自動スイッチオーバー

マニュアル・オーバーライドの自動スイッチオーバー・モードでは、ユーザー制御またはシステム制御の切り換え条件にextswitch信号を使用することができます。このモードは、同じ周波数での切り換え、または異なる周波数の入力間での切り換えに使用可能です。

たとえば、inclk066 MHzinclk1200 MHzである場合、extswitch信号を使用してスイッチオーバーを制御する必要があります。自動クロック・センス回路は周波数の差が100%を超える(2×)クロック入力(inclk0およびinclk1)周波数をモニタすることはできません。

この機能は、クロックソースがバックプレーン上の複数のカードから生じていて、動作の周波数間でシステム制御のスイッチオーバーを必要とする場合に役立ちます。

VCOが推奨される動作周波数範囲で動作するよう、バックアップ・クロック周波数を選択し、MNCL、およびKの各カウンタを設定する必要があります。与えられたinclk0周波数とinclk1周波数の組み合わせがこの要件に適合しない場合は、Altera IOPLL(I/O PLL向け)およびArria 10 FPLL(fPLL向け) Parameter Editorによって通知されます。

図 64.  extswitch(マニュアル)コントロールを使用したクロック・スイッチオーバー以下の図は、 clkswitch信号で制御したときの切り換え機能を示す波形例です。この場合、両方のクロックソースが動作し 、inclk0が基準クロックとして選択されます。 clkswitch信号がLow になり、切り換えシーケンスを開始します。inclk0の立ち下がりエッジで、カウンタの基準クロックmuxoutがゲート・オフされ、クロックのグリッジ発生を防止します。基準クロックのマルチプレクサは、inclk1の立ち下がりエッジでPLL基準をinclk0から inclk1に切り換え、 activeclock信号が変化して、現在PLLに信号を供給しているクロックを示します。


マニュアル・スイッチオーバーの自動オーバーライド・モードでは、activeclock信号はextswitch 信号のトランザクション後にを反転します。マニュアル切り換えの間、両方のクロックが機能しているため、clkbad信号がHighになることはありません。また、スイッチオーバー回路はネガティブ・エッジ・センシティブであるので、extswitch信号の立ち上りエッジは回路をinclk1からinclk0に再度切り替えることはありません。extswitch信号が再びLowになると、このプロセスを繰り返します。

extswitch 信号および自動スイッチは、切り替えられているクロックが使用可能な場合にのみ機能します。クロックが使用できない場合、ステートマシンはクロックが使用可能になるまで待機します。