インテル® Cyclone® 10 GXコアファブリックおよび汎用I/Oハンドブック

ID 683775
日付 8/13/2021
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ドキュメント目次

4.2.5. クロックの逓倍と分周

インテル® Cyclone® 10 GXのPLL出力周波数は、整数モードの M/(N × C)のスケーリング係数で、PLLの入力基準クロックソースに関連付けられます。入力クロックはプリスケール係数のNで分周され、Mのフィードバック係数で逓倍されます。コントロール・ループは、fin × (M/N)になるようVCOをドライブします。

Quartus Prime プロ・エディションソフトウェアは、I/O PLLのAltera IOPLL IP コア、fPLLのArria 10 FPLL IP コアに入力される入力周波数、逓倍値、および分周値によって適切なスケーリング係数を自動的に選択します。

プリスケール・カウンターのNと逓倍カウンターのM

各PLLは、プリスケール・カウンター N および逓倍カウンター M をそれぞれ1つずつ有します。これらのカウンターの唯一の目的は周波数分周を計算することであるため、M カウンターおよび N カウンターはデューティー・サイクル・コントロールを使用しません。

ポスト・スケール・カウンター(C

各出力ポートは、独自のポスト・スケール・カウンター、Cを有します。周波数の異なる複数のCカウンター出力では、VCOは周波数規格に適合する出力周波数の最小公倍数に設定されます。たとえば、1 つのI/O PLLから要求される出力周波数が55 MHz100 MHzである場合、Quartus IIソフトウェアはVCO周波数を1.1 GHzに設定します(VCOの周波数範囲内での55 MHz100 MHzの最小公倍数)。その後、ポストスケール・カウンターのCは各出力ポートのVCO周波数を分周します。

ポスト・スケール・カウンター(L

fPLL は、追加のポスト・スケール・カウンターであるLを有します。Lカウンターは、 M/(N × L) スケーリング係数を使用して、クロックソースからの周波数を合成します。Lカウンターは差動クロックペア (0 度 と180 度) を生成し、HSSI クロック・ネットワークをドライブします。

デルタシグマ変調器

デルタ・シグマ・モジュレータ(DSM)は、fPLLがフラクショナル・モードで動作することができるよう、M逓倍カウンタと併せて使用されます。DSMは、サイクル間ベースでMカウンタ係数をダイナミックに変更します。異なるMカウンタ係数によって「平均的な」M係数を非整数にすることができます。

フラクショナル・モード

フラクショナル・モードでは、Mカウンターの値はMフィードバック係数とフラクショナル値の合計に等しくなります。フラクショナル値は K/232 に等しく、Kは 0 と(2X – 1) の間の整数です。

整数モード

整数モードのfPLL動作では、Mは整数値であり、DSMはディセーブルされます。

I/O PLLは整数モードでのみ動作可能です。