インテル® Cyclone® 10 GXコアファブリックおよび汎用I/Oハンドブック

ID 683775
日付 8/13/2021
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ドキュメント目次

8.2.1.1.3. CRC_ERRORピンの動作

インテル® Cyclone® 10 GXの高速EDCRC機能は、全てのカラムベースのチェックビット・エンジンを並列的に処理します。SEUが検出されると、カラムベースのチェックビットは CRC_ERROR をアサートし、次に、検出されたフレーム位置は影響を受けたビットをさらにローカライズするためにフレームベースのチェックビットに渡されます。このプロセスにより、CRC_ERROR ピンは2度アサートされます。カラムベースのチェックビットが最初に CRC_ERROR パルスをアサートし、フレームベースのチェックビットによる2番目のパルスのアサートが続きます。

インテル® Cyclone® 10 GXでは、CRC_ERRORはSEU が検出されるとすぐにHigh にアサートされ、EMRの読み出しが可能になるまでHigh にとどまります。CRC_ERRORピンがLow になればすぐにEMRデータをアンロードできます。EMRデータがアンロードされれば、エラー・タイプおよび影響を受けた位置を特定できます。これらの情報によって、そのSEUイベントにシステムが対応する方法を決定します。

図 156. 高速EDCRCプロセスのフローチャート
図 157. カラムベースのチェックビットのタイミング図エラーが訂正可能であれば、1 つのSEUイベント中に2 番目のパルスが生じます。CRC_ERRORピンが 2 パルスをアサートした際に、エラーが訂正不可能な場合があります。完全な訂正可能なエラーと訂正不可能なエラーの事例については、訂正可能なエラーと訂正不可能なエラーを参照してください。完全な EMR は、2 番目のパルスの立ち下りエッジからのみ使用できます。

稀な事象である訂正不可能なエラーあるいは位置不明なエラーでは、CRC_ERROR信号は1度だけアサートされます。訂正不可能なエラーの位置は特定できないため、フレームベースのチェック・ビットによる2 番目のパルスのアサートは生じません。訂正不可能な複数ビットのSEU が生じる統計的な可能性は、標準的な環境条件下のデバイスでは10,000年に1回以内です。

図 158. カラムベースまたはフレームベースのチェックビットのタイミング図

1つのSEUイベントで1度のパルスが観測されたカラムベース/フレームベースのチェックビットの CRC_ERROR ピン動作の例です。