インテル® Cyclone® 10 GXコアファブリックおよび汎用I/Oハンドブック

ID 683775
日付 8/13/2021
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ドキュメント目次

7.5. デザイン・セキュリティー

インテル® Cyclone® 10 GX のデザイン・セキュリティーは、次の機能をサポートしています。

  • 256 ビット・キーの業界標準のデザイン・セキュリティー・アルゴリズム(FIPS-197 確定)をサポートする拡張の内蔵AES( 高度暗号化規格 )復号化ブロック
  • 揮発性および不揮発性キーのプログラミングサポート
  • 改ざん保護モード経由の揮発性と不揮発性の両方のキーのセキュア動作モード
  • JTAG セキュアモードでのパワーアップ時の限定的なアクセス JTAG 命令
  • サイドチャネル攻撃に対する POF 認証および保護のサポート
  • ヒューズビットまたはオプションビット経由の JTAG アクセス・コントロールおよびセキュリティー・キー・コントロールの提供
  • デバイスが初期化されるまでパワーアップからのすべての JTAG 命令のディスエーブル
  • ボードレベルのテストのサポート
  • 不揮発性キーのオフボードキー・プログラミングのサポート
  • コンフィグレーション・ビットストリームへの他のセキュリティー設定を使用した暗号化および暗号化のためのスタンドアローン Qcrypt ツール
  • JTAG を除いたすべてのコンフィグレーション手法で使用可能
  • リモート・システム・アップグレード機能をサポート
表 79.  FPGA のデザイン・セキュリティー手法
デザイン・セキュリティー要素 詳細
不揮発性キー 不揮発性のキーは、デバイス内のヒューズにしっかりと保存されています。このキーの決定は、独自のセキュリティー機能により困難を要します。
揮発性キー 揮発性のキーは、デバイス内のバッテリー・バックアップ RAM に安全に格納されます。このキーの決定は、独自のセキュリティー機能により困難を要します。
キーの生成 ユーザー提供の256ビットキーは、デバイスにプログラムされる前に、一方向関数によって処理されます。
キーの選択 揮発性および不揮発性の両方のキーをデバイス内で存在させることができます。ユーザーは、使用するキーを選択するため、暗号化されたコンフィグレーション・ファイル内のオプションビットを設定します。これは、Convert Programming FileツールまたはQcrypt ツールを介して行います。
改ざん防止モード 改ざん防止モードでは、FPGAのロードに暗号化されていないコンフィグレーション・ファイルは使用されません。このモードを有効にすると、FPGAのロードは、ユーザーのキーで暗号化されたコンフィグレーションでのみ行うことができます。暗号化されていないコンフィグレーションおよび誤ったキーで暗号化されたコンフィグレーションでは、正常なコンフィグレーションが行われません。このモードを有効にするには、デバイス内でヒューズを設定してください。
コンフィグレーションのリードバック これらのデバイスでは、コンフィグレーション・リードバック機能はサポートされていません。セキュリティーの観点から、この機能により、暗号化されていないコンフィグレーション・データのリードバックを実行不可能にします。
セキュリティー・キーの制御 異なるJTAG命令およびセキュリティー・オプションをQcryptツールで使用することにより、揮発性または非揮発性キーの使用を恒久的または一時的に無効にすることが柔軟になります。また、揮発性キーをロックして、上書きまたは再プログラムを防止できます。
JTAGアクセス制御

JTAGアクセス制御のさまざまなレベルを有効にするために、OTPヒューズまたはオプションビットの設定を、コンフィグレーション・ファイル内でQcrypt ツールを使用して行います。

  1. 外部 JTAG ピンまたは HPS JTAG をバイパスします。この機能は、外部 JTAG または HPS JTAG アクセスを無効にしますが、内部コア・アクセスを介してロックを解除します。
  2. 外部JTAG ピンからのすべてのAESキーに関連するJTAG命令を無効にします。
  3. 限られた必須JTAG命令セットのみが、外部JTAGからアクセスできるようにします。JTAG Secureモードと同様です。
注:
  • すべてのコンフィグレーション手法で暗号化と圧縮を同時に有効にすることはできません。
  • FPP コンフィグレーション手法で インテル® Cyclone® 10 GXデバイスとともにデザイン・セキュリティー機能を使用する場合は、異なる DCLK-to-DATA[] 比が必要です。