AN 886: インテル® Agilex™ デバイスのデザイン・ガイドライン

ID 683634
日付 1/07/2022
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ドキュメント目次

7.4. タイミング制約およびタイミング解析

表 90.  デザイン仕様のチェックリスト
番号 チェック欄 チェックリストの項目
1   すべてのクロック信号およびI/O遅延などのタイミング制約が完全かつ正確であることを確認します。
2   タイミング・アナライザーのレポートをコンパイル後に確認して、タイミング違反がないようにします。
3   インテル® Agilex™ デバイスへのデータ供給時に、入力I/O時間の違反がないようにします。

FPGAデザインフローでは、正確なタイミング制約により、タイミング駆動の合成ソフトウェアおよび配置配線ソフトウェアで最適な結果が得られます。タイミング制約は、デザインでタイミング要件を確実に満たすために重要です。このタイミング要件によって表される実際のデザイン要件を満たすことで、デバイスが正しく動作します。 インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアでは、デザインの最適化および解析に、各デバイスのスピードグレードごとに異なるタイミングモデルを使用します。したがって、タイミング解析は、正しいスピードグレードに対して実行する必要があります。タイミングパスを完全に制約、解析、および検証して要件を満たさないと、最終的にプログラムされたデバイスが期待どおりに動作しない可能性があります。

インテル® Quartus® Prime開発ソフトウェアに含まれる インテル® Quartus® Prime タイミング・アナライザーは、強力なASICスタイルのタイミング解析ツールとして、デザイン内のすべてのロジックのタイミング・パフォーマンスを検証します。また、業界標準の Synopsys* Design Constraints (SDC) タイミング制約フォーマットをサポートし、使いやすいGUIとインタラクティブなタイミングレポートを備えています。高速ソース同期インターフェイスおよびクロック多重化デザイン構造の制約にとって理想的です。

総合的なスタティック・タイミング解析には、レジスター間、I/Oおよび非同期リセットパスの解析が含まれています。デザイン内のすべてのクロックの周波数と関係を指定することが重要です。入出力遅延制約を使用して、外部デバイスまたはボードのタイミング・パラメーターを指定します。外部インターフェイス・コンポーネントの正確なタイミング要件を指定して、正確なシステムの意図を反映します。

タイミング・アナライザーでは、スタティック・タイミング解析をシステム全体に対して実行し、データ要求時間、データ到達時間およびクロック到達時間を使用して、回路性能を検証し、発生する可能性があるタイミング違反を検出します。Timing Analyzerで決定するタイミング関係を満たして、デザインを正常に機能させる必要があります。

report_datasheet コマンドを使用して生成されるデータシート・レポートには、デザイン全体のI/Oタイミング特性がまとめられています。

タイミング解析について詳しくは、 インテル® Quartus® Primeプロ・エディションのユーザーガイド: Timing Analyzer を参照してください。