AN 886: インテル® Agilex™ デバイスのデザイン・ガイドライン

ID 683634
日付 1/07/2022
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ドキュメント目次

9.7.3. 対称型および非対称型のマルチプロセッシング (SMPとAMP) モードの使用

インテル® Agilex™ HPSのクアッドコア ARM* Cortex-A53 MPCore* では、対称型マルチプロセッシング (SMP) と非対称型マルチプロセッシング (AMP) の両方の動作モードをサポートします。

SMPモードでは、1つのオペレーティング・システムのインスタンスで4つのコアすべてを制御します。SMPコンフィグレーションは、さまざまなオペレーティング・システム・メーカーによってサポートされており、マルチプロセッシング向けの最も一般的で簡単なコンフィグレーション・モードです。

Linuxおよび商用に開発されたオペレーティング・システムには、CPUコアのリソースを最大限に活用し、それを効率的に使用する機能があります。それにより、最適なパフォーマンスと使いやすさが実現します。例えば、SMP対応のオペレーティング・システムには、プロセッサー親和性を設定するオプションがあります。つまり、各タスクまたはスレッドを割り当てて、それを特定のコアで実行することができます。この機能により、それぞれの ARM* Cortex-A53コアへのワークロード分散をより適切に制御し、AMPの代替としてシステムの応答性を高めることができます。

ガイドライン: 商用のオペレーティング・システムで使用可能なパフォーマンスおよび最適化を理解し、SMP対応のオペレーティング・システムまたはRTOSによって、パフォーマンスおよびリアルタイム要件が満たされているかを確認します。

AMPのコンフィグレーションでは、最大4つの異なるオペレーティング・システムを4つの Cortex*-A53コアで動作させることができます。これにより、より多くの有効な組み合わせが可能になります。AMPとSMPを組み合わせ、2つのコアでSMPを実行し、残りの2つのコアでAMPを実行することも可能です。

特別な考慮事項

  • AMPを使用するのは、プロセスの管理と計画、プロセス間通信の処理、イベント間の同期、およびオペレーティング・システムの2つのインスタンス間の安全なプロセス管理の手法に精通している場合にのみにしてください。
  • 一般的にOSプロバイダーによるサポートは、オペレーティング・システムをAMPモードで使用する場合には提供されません。そのような場合は通常、特別なサポート契約が必要になります。
  • AMPを使用する場合は、Cortex-A53のバーチャライゼーション機能を使用することが最善です。Cortex-A53に含まれているバーチャライゼーションのネイティブ・ハードウェア・サポートによって、AMPリソース共有問題のほとんどが解決できます。