Nios II Gen2 プロセッサー・リファレンス・ガイド

ID 683836
日付 10/28/2016
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ドキュメント目次

3.4.2.1. status レジスター

statusレジスターの値は Nios II プロセッサーのステートを決定します。すべてのstatusビットはプロセッサーのリセット時にあらかじめ定義された値に設定されます。いくつかのビットは、MMU、MPU または外部割り込みコントローラー (EIC) インターフェイスなどといった、プロセッサーの特定の機能によってのみ使用可能であり、排他的に使用されます。
表 16.  status コントロール・レジスター・フィールド
ビットフィールド
31 30 29 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16
予約済み RSIE NMI PRS
15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0
CRS IL IH EH U PIE
表 17.  status コントロール・レジスター・フィールドの説明
ビット 説明 アクセス Reset あり
RSIE RSIEはレジスターセット割り込みイネーブルビットです。このビットを 1 に設定すると、プロセッサーは現在使用中のレジスターセットを要求する外部割り込みを処理できます。0 に設定すると、このビットはそのような割り込み処理を許可しません。 読み出し / 書き込み 1 EIC インターフェイスとシャドー・レジスター・セットのみ5
NMI NMIはマスク不能な割り込みモードビットです。マスク不能割り込みを受け取ると、プロセッサーはNMIを 1 に設定します。 読み出し 0 EIC インターフェイス専用8
PRS PRSは前のレジスターセット・フィールドです。次のイベントのいずれかが発生すると、プロセッサーはCRSフィールドをPRSフィールド に複写します。
  • MMU のないプロセッサーでは、例外が発生
  • MMU が搭載されているプロセッサーでは、次のいずれか発生

    ブレーク例外

    status.EHがゼロの場合の非ブレーク例外

    プロセッサーはstatusレジスターをestatusに、bstatusレジスターをsstatusレジスターに複写した直後に、CRSフィールドをPRSフィールドに複写します。

    CRSフィールドとPRSフィールドの重要なビット数は、Nios II コアに実装されているシャドー・レジスター・セットにより異なります。CRSフィールドとPRSフィールドの値は 0 から n-1 であり、n は実装されるレジスターセット数です。プロセッサー・コアは n-1 を表すのに必要な重要なビット数を実装します。未使用の上位ビットは常に 0 として読み出され、0 として書き込まれなければなりません。

    1 システム・ソフトウェアが有効なレジスターセット・ナンバーのみをPRSフィールドに書き込むことを確認します。プロセッサーの動作は、未実装のレジスターセット・ナンバーでは未定義です。

読み出し / 書き込み 0 シャドー・レジスター・セット
CRS CRSは現在のレジスターセット・フィールドです。CRSはレジスターセットが現在使用中であることを示します。レジスターセット 0 は通常のレジスターセットであり、レジスターセットが 1 以上はシャドー・レジスター・セットです。プロセッサーは任意の非割り込み例外でCRSフィールドをゼロに設定します。

CRSフィールドとPRSフィールドの重要なビット数は、Nios II コアに実装されているシャドー・レジスター・セット数によって異なります。未使用の上位ビットは常に 0 として読み出され、0 として書き込まなければなりません。

読み出し6 0 シャドー・レジスター・セット専用8
IL ILは割り込みレベルフィールドです。ILフィールドはどのレベルの外部マスク可能な割り込みを処理できるかを制御します。プロセッサーは要求された割り込みレベルがILより大きい場合にのみ、マスク可能割り込みを処理します。 読み出し / 書き込み 0 EIC インターフェイス専用8
IH IHは割り込みハンドラー・モードのビットです。プロセッサーは外部割り込みを受け取ると、IHを 1 に設定します。 読み出し / 書き込み 0 EIC インターフェイス専用8
EH 7 Ehは例外ハンドラー・モードのビットです。プロセッサーは例外は例外ハンドラー・モードのビットです。プロセッサーは例外 ( ブレークを含む ) 発生すると、EHを 1 に設定します。ソフトウェアは例外を再度処理する準備に入ると、EHをゼロにクリアーします。EHは、ミス例外が高速 TLB ミスかダブル TLB ミスかを判断するために MMU により使用されます。MMU のないシステムではEHは常にゼロです。 読み出し / 書き込み 0 MMU または ECC 専用8
U 7 Uはユーザーモードのビットです。 U = 1 の場合、プロセッサーはユーザーモードで動作します。U = 0 の場合、プロセッサーはスーパーバイザー・モードで動作します。MMU のないシステムではUは常にゼロです。 読み出し / 書き込み 0 MMU または MPU 専用8
PIE PIEはプロセッサー割り込みイネーブルビットです。PIE = 0 の場合、内部およびマスク可能な外部割り込みと割り込みではない例外は、無視されます。PIE = 1 の場合、割り込みコントローラーのステートに依存して内部およびマスク可能な外部割り込みを受け取れます。割り込みではない例外はPIEによる影響を受けません。 読み出し / 書き込み 0 常時
5 このフィールドが実装されていない場合、フィールド値は常に 1 として読み込まれ、プロセッサーはそれに応じて動作します。
6 CRSフィールドは読み出し専用です。手動でのレジスターセットの変更について詳しくは、「外部割り込みコントローラー・インターフェイス」の項を参照してください。
7 EHUの両方が 1 であるのステートは不正であり、結果は未定義
8 このフィールドが未実装の場合、フィールド値は常に 0 として読み出され、プロセッサーはそれに応じて動作します。