Nios® V プロセッサー・ソフトウェア開発者ハンドブック

ID 743810
日付 7/08/2024
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ドキュメント目次

5.2.4.4. 最適化とデバッガーオプションのコンフィグレーション

アプリケーション・プロジェクトと BSP プロジェクト、および使用しているユーザー・ライブラリー・プロジェクトの最適化とデバッグレベルを指定できます。BSP Editor の設定 hal.make.cflags_debughal.make.cflags_optimization を使用してプロジェクト全体の最適化とデバッグレベルを指定します。

hal.make.cflags_debughal.make.cflags_optimization を設定することで、ソフトウェア・プロジェクト内のアプリケーション、BSP、およびすべてのユーザー・ライブラリーの最適化レベルとデバッグレベルが同じになります。これは、デバッグ設定を持たないコンポーネントへのデバッグ可能性を無効にする混在設定を防ぐためです。たとえば、BSP を -O0 フラグのみを使用して -g フラグを使用せずにコンパイルした場合、newlib printf() 関数にステップインすることはできません。
  • ソフトウェア・プロジェクト全体をデバッグ用にコンフィグレーションするには、次の手順に従います。

    新しい BSP を作成する場合:
    niosv-bsp --create --qsys=<Platform Designer system> --type=hal --cmd=”set_setting hal.make.cflags_debug {-g}” --cmd=”set_setting hal.make.cflags_optimization {-O0}” settings.bsp
    既存の BSP を更新する場合:
    niosv-bsp --update --cmd=”set_setting hal.make.cflags_debug {-g}” --cmd=”set_setting hal.make.cflags_optimization {-O0}” settings.bsp プ

    プロジェクトが完全にデバッグされ、リリースの準備ができたら、最適化を有効にしてシンボルテーブルを省略し、より高速で小さい実行可能コードを実現することができます。最適化を有効にしてシンボルテーブルをオフにするには、次の例に示すように BSP Editor の設定を編集します。hal.make.cflags_debug に値が存在しない場合は、コンパイラーがシンボルテーブルの生成を省略します。

  • ソフトウェア・プロジェクト全体をリリース用にコンフィグレーションするには:
    新しい BSP を作成する場合:
    niosv-bsp --create --qsys=<Platform Designer system> --type=hal --cmd=”set_setting hal.make.cflags_debug {none}” --cmd=”set_setting hal.make.cflags_optimization {-O3}” settings.bsp
    既存の BSP を更新する場合:
    niosv-bsp --update --cmd=”set_setting hal.make.cflags_debug {none}” --cmd=”set_setting hal.make.cflags_optimization {-O3}” settings.bsp