Nios® V プロセッサー・ソフトウェア開発者ハンドブック

ID 743810
日付 7/08/2024
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ドキュメント目次

7.13.1. メモリーセクション

デフォルトでは、HAL ベースのシステムは、 Nios® Vプロセッサー・ツールによって作成されたリンカースクリプトを使用してリンクされます。このリンカースクリプトは、使用可能なメモリーセクションへのコードとデータのマッピングを制御します。自動生成されたリンカースクリプトは、標準コードおよびデータセクション (.text、 .rodata、 .rwdata、 および .bss) に加えて、システム内の物理メモリーデバイスごとにセクションを作成します。たとえば、sdram という名前のメモリー・コンポーネントが system.h ファイルで定義されている場合、.sdram という名前のメモリーセクションが存在します。

Nios® V プロセッサーのリセットアドレスと例外アドレスを含むメモリーデバイスは特殊なケースです。 Nios® Vプロセッサー・ツールは、リセットアドレスから始まる 32 バイトの .entry セクションをビルドします。このセクションは、リセットハンドラーの使用専用に予約されています。 同様に、ツールは例外アドレスから始まる .exceptions セクションをビルドします。

リセットまたは例外アドレスを含むメモリーデバイスでは、リンカーは .entry または .exceptions セクションの上に通常の (予約されていない) メモリーセクションを作成します。.entry セクションまたは .exceptions セクションの下にメモリー領域がある場合、その領域は Nios® V プロセッサー・ ソフトウェアでは使用できません。