Nios® V プロセッサー・ソフトウェア開発者ハンドブック

ID 743810
日付 7/08/2024
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ドキュメント目次

7.12.3. ブートシーケンスのカスタマイズ

Nios® Vプロジェクトで alt_main() を定義するだけで、起動シーケンスの独自の実装を提供できます。これにより、ブートシーケンスを完全に制御し、HAL サービスを選択的に有効にすることができます。アプリケーションに alt_main() エントリーポイントが必要な場合、デフォルトの実装を出発点としてコピーし、必要に応じてカスタマイズすることができます。

関数 alt_main() は関数 main() を呼び出します。main() が戻った後、デフォルトの alt_main() は無限ループに入ります。あるいは、exit() を呼び出してカスタム alt_main() を終了することもできます。return ステートメントは使用しないでください。

次のコード行は alt_main() のプロトタイプです。

void alt_tick (void)

HAL ビルド環境には、デフォルトの HAL BSP コードをオーバーライドするメカニズムが含まれています。これにより、ブートローダー、デフォルトのデバイスドライバー、およびその他のシステムコードを独自の実装でオーバーライドできます。

alt_sys_init.c は生成されたファイルなので、変更しないでください。ただし、 Nios® Vプロセッサー・ツールを使用すると、alt_sys_init.c の生成された内容を制御できます。 alt_sys_init.c で初期化シーケンスを指定するには、set_sw_property Tcl コマンドを使用して、各ドライバーの auto_initialize プロパティーと alt_sys_init_priority プロパティーを操作します。