Nios® Vエンベデッド・プロセッサー・デザイン・ハンドブック

ID 726952
日付 7/08/2024
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ドキュメント目次

4.2. アプリケーションのリンク

Nios® Vプロセッサー・プロジェクトを生成すると、BSP Editor は2つのリンカー関連ファイルを生成します。
  • linker.x: リンカー・コマンド・ファイル。生成されたアプリケーションの makefile で使用し、.elf バイナリーファイルを作成します。
  • linker.h: リンカーのメモリーレイアウトに関する情報を含みます。
BSPプロジェクトに対するリンカー設定の変更はすべて、この2つのリンカーファイルの内容に影響します。
Nios® Vプロセッサー・アプリケーションにはすべて、次のリンカーセクションが含まれています。
表 22.  リンカーセクション
リンカーセクション 詳細
.text 実行可能なコードです
.rodata プログラムの実行で使用される読み取り専用データです
.rwdata プログラムの実行で使用される読み書きデータを格納します
.bss 初期化されていない静的データを含みます
.heap 動的に割り当てられたメモリーを含みます
.stack 関数呼び出しパラメーターとその他の一時データを格納します
追加のリンカーセクションを .elf ファイルに追加して、カスタムコードとデータを保持することができます。これらのリンカーセクションは、物理的なメモリーデバイスおよびアドレスに対応するように定義された名前付きメモリー領域に配置されます。デフォルトでは、BSP Editor はこれらのリンカーセクションを自動的に生成します。ただし、特定のアプリケーションのリンカーセクションを制御することは可能です。