Nios® Vエンベデッド・プロセッサー・デザイン・ハンドブック

ID 726952
日付 7/08/2024
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ドキュメント目次

4.4.2.1. 汎用シリアルフラッシュ・インターフェイスを経由する Nios® Vプロセッサー・ブートローダー

GSFI経由のブートローダーは Nios® Vプロセッサーのブートコピアーで、コントロール・ブロックベースのデバイスでQSPIフラッシュメモリーをサポートします。GSFI経由のブートローダーには次の機能が含まれます。
  • 不揮発性メモリー内のソフトウェア・アプリケーション位置を特定
  • ソフトウェア・アプリケーション・イメージを展開してRAMにコピー
  • コピー完了後に、プロセッサーの実行をRAMのアプリケーション・コードに自動的に切り替え
ブートイメージは、ブートコピアーの直後にあります。 Nios® Vプロセッサーのリセットオフセットがブートコピアーの開始位置を指していることを確認する必要があります。GSFI経由のブートローダー使用時のQSPIフラッシュ・メモリーマップの図は、GSFI経由のブートローダーを使用する場合のQSPIフラッシュのメモリーマップを示しています。このメモリーマップでは、フラッシュメモリーにFPGAイメージとアプリケーション・ソフトウェアを格納することを想定しています。
表 25.   Nios® Vプロセッサー・コアに向けたGSFI経由のブートローダー
Nios® Vプロセッサー・コア GSFI経由のブートローダー・ファイル位置
Nios® V/mプロセッサー <Intel Quartus Installation Directory>/niosv/components/bootloader/niosv_m_bootloader.srec
Nios® V/gプロセッサー <Intel Quartus Installation Directory>/niosv/components/bootloader/niosv_g_bootloader.srec
図 14. GSFI経由のブートローダー使用時のQSPIフラッシュ・メモリーマップ
注:
  1. メモリーマップの先頭にはFPGAイメージがあり、その後、ブートコピアーとアプリケーション・コードで構成されるデータが続きます。
  2. Nios® Vプロセッサーのリセットオフセットをプラットフォーム・デザイナーで設定する必要があります。これは、ブートコピアーの開始位置を指しているようにします。
  3. FPGAイメージのサイズは不明です。正確なサイズは、 Quartus® Primeプロジェクトのコンパイル後にのみ分かるようになります。インテルFPGAイメージのサイズの上限を判断する必要があります。例えば、FPGAイメージのサイズが0x01E00000未満になると推定される場合は、プラットフォーム・デザイナーでリセットオフセットを0x01E00000に設定します。これは、ブートコピアーの開始位置でもあります。
  4. 優れたデザイン手法として、リセットベクトル・オフセットをフラッシュセクター境界に設定し、ソフトウェア・アプリケーションが更新された場合にFPGAイメージが部分的に消去されないようにすることが挙げられます。