Nios® Vエンベデッド・プロセッサー・デザイン・ハンドブック

ID 726952
日付 7/08/2024
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ドキュメント目次

5.2. ソフトウェアのアーキテクチャー

このオニオン・ダイアグラムは、 Nios® VプロセッサーµC/OS-IIソフトウェア・アプリケーションのアーキテクチャー・レイヤーを示しています。

図 89. レイヤー化されているソフトウェア・モデル
各レイヤーでは、そのレイヤーの特定の実装詳細をカプセル化し、次の外側のレイヤーに対してデータを抽象化しています。次のリストは、各レイヤーについて説明しています。
  • Nios® V processor system hardware: オニオン・ダイアグラムの中心部は、インテルFPGAに実装されている Nios® Vプロセッサーとハードウェア・ペリフェラルを表しています。
  • Software device drivers: ソフトウェア・デバイス・ドライバー・レイヤーは、含まれているソフトウェア機能により、イーサネットおよびハードウェア・ペリフェラルを操作します。このドライバーはペリフェラル・デバイスの物理的な詳細を認識し、それらの詳細を外側のレイヤーから抽象化します。
  • HAL API: ハードウェア・アブストラクション・レイヤー (HAL) アプリケーション・プログラミング・インターフェイス (API) は、標準化されたインターフェイスをソフトウェア・デバイス・ドライバーに提供し、POSIXのようなAPIを外側のレイヤーに提供します。
  • MicroC/OS-II: μC/OS-II RTOSレイヤーは、μC/TCP-IPスタックおよびNios Vプロセッサーに対してマルチタスクおよびタスク間通信サービスを提供します。
  • MicroC/TCP-IP Stack software component: µC/TCP-IPスタック・ソフトウェア・コンポーネント・レイヤーは、ソケットAPIを介してアプリケーション・レイヤーとアプリケーション固有のシステム初期化レイヤーにネットワーク・サービスを提供します。
  • Application-specific system initialization: アプリケーション固有のシステム初期化レイヤーには、main() から呼び出されるµC/OS-IIおよびµC/TCP-IPスタック・ソフトウェア・コンポーネントの初期化関数が含まれています。また、すべてのアプリケーション・タスク、すべてのセマフォー、キュー、およびイベントフラグRTOSタスク間通信リソースが作成されます。
  • Application: 最外にあるアプリケーション・レイヤーには、Nios V µC/TCP-IPスタックのアプリケーションが含まれます。