Nios® Vエンベデッド・プロセッサー・デザイン・ハンドブック

ID 726952
日付 7/08/2024
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ドキュメント目次

4.5.2.1. ブートコピアー (SDM経由のブートローダー) を使用して、 Nios® Vプロセッサー・アプリケーションをコンフィグレーションQSPIフラッシュからRAMにコピー

アプリケーション・ソフトウェア開発で複数の反復を行い、高いシステム・パフォーマンスが必要な場合は、ブートコピアーを使用して Nios® VアプリケーションをコンフィグレーションQSPIフラッシュからRAMにコピーすることができます。アルテラでは、SDM経由のブートローダーに向けたメモリー構成で示されているメモリー構成を適用し、SDM経由のブートローダーを使用することを推奨しています。次のセクションでは、それぞれのメモリーの詳細と、それらの作成に必要な手順を示しています。

ブートコピアーはブートローダーROMでメモリー初期化されます。このブートオプションでは、 Nios® Vプロセッサーでシステムリセット時にブートコピアーの実行を開始し、アプリケーションをコンフィグレーションQSPIから内部RAMまたは外部RAMにコピーします。これが完了すると、 Nios® Vプロセッサーはプログラムの制御をアプリケーションに移します。
注: SDMベースのFPGAデバイスでは、FPGAデバイスがAvalon-STスキームを使用してコンフィグレーションされている場合、コンフィグレーションQSPIフラッシュからの Nios® Vソフトウェアのブートはサポートされていません。
図 47. ブートコピアー (SDM経由のブートローダー) を使用して、Nios Vプロセッサー・アプリケーションをコンフィグレーションQSPIフラッシュからRAMにコピー

SDM経由のブートローダーに向けたメモリー構成

Nios® Vプロセッサー・システムを次のメモリー領域で構成し、SDM経由のブートローダーおよび Nios® Vアプリケーションを実装します。メモリーは次のように実装されます。

  • ブートローダーROMおよびRAM (SDM経由のブートローダーでのみ使用)
  • Nios® Vプロセッサー・アプリケーションRAM (ユーザー・アプリケーションでのみ使用)
表 28.  メモリー構成の詳細

メモリー

メモリータイプ

使用するアプリケーション

リンカーセクション

備考

ブートローダーROM

(内部ROM)

読み取り専用メモリー (ROM) SDM経由のブートローダー .text

Nios® Vプロセッサー・リセット・エージェントとして設定します。

SDM経由のブートローダー・ファイル (.hex) でメモリー初期化を実行します。

ブートローダーRAM

(内部RAM)

ランダム・アクセス・メモリー (RAM) SDM経由のブートローダー .rodata

.rwdata

.bss.stack.heap

.exceptions

alt_load() を使用してSDM経由のブートローダーを初期化します。

ユーザー・アプリケーションRAM (内部または外部RAM) ランダム・アクセス・メモリー (RAM) Nios® Vアプリケーション .text.rodata.rwdata.bss.stack.heap

.exceptions

Nios® Vプロセッサー・アプリケーションは、SDM経由のブートローダーによってフラッシュからRAMにロードされます。