Nios® Vエンベデッド・プロセッサー・デザイン・ハンドブック

ID 726952
日付 7/08/2024
Public
ドキュメント目次

6.6.6. コマンドラインによるQuestaSimシミュレーターでのシミュレーションの実行

QuestaSimシミュレーターは、Nios Vコマンドシェルでコマンド vsim を使用して起動することができます。生成されるパッケージ内の msim_setup.tcl スクリプトにより、各ステップのエイリアスコマンドを作成します。コマンドのリストについては、次の表を参照してください。
マクロ 詳細
dev_com デバイス・ライブラリー・ファイルをコンパイルします
com デザインファイルを正しい順序でコンパイルします
elab トップレベル・デザインをエラボレーションします
elab_debug novopt オプションでトップレベル・デザインをエラボレーションします
ld すべてのデザインファイルをコンパイルし、トップレベル・デザインをエラボレーションします
ld_debug すべてのデザインファイルをコンパイルし、vopt オプションでトップレベル・デザインをエラボレーションします
注: vopt は、シミュレーターでトップレベル・デザインをエラボレーションする前に最適化を実行するオプションです。
QuestaSimシミュレーターでシミュレーションを実行するには、次の手順を行います。
  1. トランスクリプト・ウィンドウで、次のコマンドを使用して作業ディレクトリーをMentorに変更します。
    cd <Project directory>/sys_tb/sys_tb/sim/mentor
  2. 生成されたメモリー初期化ファイルを現在のパス (Mentorフォルダー) にコピーします。

    file copy -force <Project directory>/ram.hex ./

  3. 次のコマンドを使用して、msim_setup.tcl を実行します。
    do msim_setup.tcl
  4. 次のコマンドを使用して、すべてのデザインファイルをコンパイルし、vopt オプションでトップレベル・デザインをエラボレーションします。
    ld_debug
  5. run 2ms と入力すると、2ミリ秒のシミュレーションが開始します。

シミュレーションの最後に、「Hello world, this is the Nios V/m cpuchecking in …」というメッセージがトランスクリプト・ウィンドウに表示されます。シミュレーション結果は、波形ビューアーからも観察することができます。次の図は、シミュレーション結果を示しています。

図 113. シミュレーション結果