Nios® Vエンベデッド・プロセッサー・デザイン・ハンドブック

ID 726952
日付 7/08/2024
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ドキュメント目次

6.1.1. 非パイプラインNios V/mプロセッサーでのパイロットシステム

アルテラでは、パイプライン化されていない Nios® V/mプロセッサーを使用することで、完全なデバッグ機能を可能にすることを推奨しています。パイプライン化されていない Nios® V/mプロセッサーのアーキテクチャー・パフォーマンスは Nios® V/cプロセッサーと同等になりますが、ロジックサイズが大きくなります。

表 39.   Nios® V/cおよび Nios® V/mプロセッサー・コア
機能 Nios® V/cプロセッサー 非パイプライン Nios® V/mプロセッサー
デバッグモジュール - サポートあり
プロセッサーのCSR - サポートあり
割り込みと例外 - サポートあり
ロジックサイズ (ALM) 10 x1 x1.5
DMIPS/Mhzパフォーマンス 10 x1 x1
CoreMark/MHzパフォーマンス 10 x1 x1
内部タイマー - サポートあり
Nios® V/mプロセッサーを利用して、 Nios® V/cプロセッサーをデバッグすることができます。
  1. 非パイプライン Nios® V/mプロセッサーを使用して、プロセッサーを開始します。
    1. Enable Debug をオンにします。
    2. Enable Pipelining in CPU をオフにします。
  2. 割り込みや例外が Nios® V/mプロセッサー・システムにないことを確認します。プロセッサーの Interrupt Receiver に接続しないでください。
    注: 割り込みなしでJTAG UART Intel® FPGA IPを実装するには、BSP Editorで小型JTAG UARTドライバーを有効にし、ポーリング操作を適用します。コンパイルの定義 (ALTERA_AVALON_JTAG_UART_SMALL) が toolchain.cmake にあることを確認します。
    図 102. 割り込みのない Nios® V/mプロセッサー・システム
    図 103. BSP Editorでの小型JTAG UARTドライバーの有効化
  3. Nios® Vプロセッサー・ソフトウェア・アプリケーションをベアメタル ( インテル® HAL) で開発します。
  4. デザインのSOFファイルを インテル® FPGAデバイスにプログラムします。
  5. アプリケーションのELFファイルを Nios® Vプロセッサー・システムにダウンロードします。
  6. デザインの検証とデバッグを Nios® V/mプロセッサー・コアを使用して行います。
  7. Nios® V/mプロセッサーが正常に動作していることを確認し、 Nios® V/mプロセッサーを Nios® V/cプロセッサーに置き換えます。
    1. Nios® V/mプロセッサーを右クリックし、Replace > Nios V/c Processor Intel FPGA IP をクリックします。
    2. IP Parameter Editor で同じ割り当てを再度コンフィグレーションします。
    3. 発生しているエラーに対処します。
    4. Sync System Infos をクリックします。
    図 104.  Nios® V/cプロセッサーの置き換え
  8. オンチップメモリーからの Nios® V/cプロセッサーのブートを実装します。
  9. アプリケーションのBSP、APP、およびELFを再作成します。
  10. メモリー初期化されたデザインのSOFファイルを インテル® FPGAデバイスにプログラムします。
  11. インテル® FPGAデバイスの電源を再投入します。
10 Nios® V/cプロセッサーとの比較