インテル® Stratix® 10 LタイルおよびHタイル・トランシーバーPHYユーザーガイド

ID 683621
日付 3/03/2020
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ドキュメント目次

5.2.2.10.5. 10GBASE-Rモード

10GBASE-Rモードでは、RX Core FIFOはクロック補償FIFOとして動作します。ブロック・シンクロナイザーがブロックロックを達成すると、データはFIFOを介して送信されます。アイドル・オーダー・セット (OS) は削除され、IdleはRX低速パラレルクロックとFPGAファブリック・クロック間のクロック差を補償するために挿入されます (64,000バイトの最大パケット長で±100 ppm)。

アイドルOSの削除

Idleの削除は、rx_fifo_rd_pfull フラグがデアサートするまで、4つのOS (2つの連続するOSがある場合) のグループで実行されます。下位ワード (LW) および上位ワード (UW) で構成されるすべてのワードは、現在のワードおよび以前のワードの両方を考慮して、削除できるかどうかチェックされます。

表 150.  ワードを削除できる条件この表では、X=don’t care、T=Terminate、I=Idle、OS=Ordered Setを示します。
削除可能なワード ケース ワード 以前 現在 出力
下位ワード 1 UW !T X !T X
LW X I X X
2 UW OS X OS X
LW X OS X X
上位ワード 1 UW X I X X
LW X !T X !T
2 UW X OS X X
LW X OS X OS

データパスは2ワード幅のため、1ワードのみが削除される場合、データのシフトが必要です。2ワードが削除された後、FIFOは1サイクルの間書き込みを停止し、8バイトデータの次のブロックで同期フラグ (rx_control[8]) が検出されます。また、ここにはFIFOを経由しない非同期ステータス信号 rx_enh_fifo_del も存在します。

図 201. アイドルワードの削除この図は、レシーバーのデータストリームからのIdleワードの削除を示しています。
図 202. OSワードの削除この図は、レシーバーのデータストリームでのOrderedセットワードの削除を示しています。

アイドルの挿入

アイドルの挿入は、rx_enh_fifo_pempty フラグがデアサートされる際に8Idleのグループで実行されます。アイドルはIdleまたはOSに続けて挿入することができます。アイドルは8バイトのグループに挿入されます。データのシフトは必要ありません。また、挿入されている8バイトのIdleに付属する同期ステータス rx_enh_fifo_insert 信号があります。

表 151.  2アイドルワードが挿入されるケースこの表では、X=don’t care、S=Start、OS=Ordered Set、I-DS=データストリーム内のIdle、I-In=挿入されたIdleを示します。ケース3および4では、IdleはLWとUWの間に挿入されます。
ケース ワード 入力 出力
1 UW I-DS I-DS I-In
LW X X I-In
2 UW OS OS I-In
LW X X I-In
3 UW S I-In S
LW I-DS I-DS I-In
4 UW S I-In S
LW OS OS I-In
図 203. アイドルワードの挿入この図は、レシーバーのデータストリームでのIdleワードの挿入を示しています。