インテル® Stratix® 10 LタイルおよびHタイル・トランシーバーPHYユーザーガイド

ID 683621
日付 3/03/2020
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ドキュメント目次

2.3.3. GeneralパラメーターおよびDatapathパラメーター

パラメーター値を指定することにより、ネイティブPHY IPコアのインスタンスをカスタマイズすることができます。Parameter Editorでは、パラメーターは各機能ブロックおよびフィーチャー用に以下の項にまとめられています。
  • General、Common PMA Options、およびDatapath Options
  • TX PMA
  • RX PMA
  • 標準PCS
  • エンハンストPCS
  • PCS Direct Datapath
  • PCS-Core Interface
  • Analog PMA Settings (オプション)
  • Dynamic Reconfiguration
  • Generation Options
表 11.  General、Common PMA Options、およびDatapath Options
パラメーター 説明
Message level for rule violations

error

warning

パラメーター・ルール違反に使用するメッセージング・レベルを指定します。errorを選択すると、いずれのルール違反によってもIPの生成ができなくなります。warningを選択すると、全てのルール違反が警告としてメッセージウィンドウに表示されますが、IPは違反にかかわらず生成されます。6
Use fast reset for simulation On/Off イネーブルすると、シミュレーションでリセットのスタッガーがディスエーブルになります。シミュレーションのリセット動作は、ハードウェアのリセット動作とは異なります。
VCCR_GXB and VCCT_GXB supply voltage for the Transceiver

1_0V、1_1V 7

トランシーバーの VCCR_GXB および VCCT_GXB 電源電圧を選択します。
Transceiver Link Type sr、lr トランシーバー・リンクのタイプを選択します。SRはShort Reach (チップ間通信)、LRはLong Reach (バックプレーン通信) です。
Transceiver channel type GX、GXT トランシーバー・チャネルのバリアントを指定します。
Transceiver configuration rules

ユーザー選択

トランシーバー用に有効なコンフィグレーション・ルールを指定します。

このパラメーターは、特定のプロトコル用にParameter EditorがPMAおよびPCSパラメーター設定を確認するためのコンフィグレーション・ルールを指定します。選択されたトランシーバー・コンフィグレーション・ルールに応じて、Parameter Editorはユーザーによって選択されたパラメーターおよびオプションを検証し、すべての無効な設定にエラーメッセージまたは警告を出します。

プロトコル用に選択するトランシーバー・コンフィグレーション・ルールを決定するための、各トランシーバー・コンフィグレーション・ルールの詳細については、Transceiver Protocols using the Intel H-Tile Transceiver Native PHY IP Coreの表を参照してください。

このパラメーターは、ルールチェックのために使用されます。また、これはプリセットではありません。プロトコルの実装用に全てのパラメーターを設定する必要があります。

注: Transceiver Configuration Rule Parameter Settingsの詳細については、この項の表 12 を参照してください。
PMA configuration rules

Basic

SATA/SAS

GPON

PMAのコンフィグレーション・ルールを指定します。

SATAおよびGPONを除くすべてのプロトコルモード用に、Basicを選択します。

SATA (Serial ATA) はTransceiver configuration ruleBasic/Custom (Standard PCS) に設定されている場合にのみ使用できます。

GPONはTransceiver configuration ruleBasic (Enhanced PCS) に設定されている場合にのみ使用できます。

Transceiver mode

TX/RX Duplex

TX Simplex

RX Simplex

トランシーバーの動作モードを指定します。

  • TX/RX Duplex: 送信と受信どちらもサポートするシングルチャネルを指定します。
  • TX Simplex: 送信のみをサポートするシングルチャネルを指定します。
  • RX Simplex: 受信のみをサポートするシングルチャネルを指定します。

デフォルトはTX/RX Duplexです。

Number of data channels 124

実装されるトランシーバー・チャネルの数を指定します。

デフォルト値は1です。

Data rate <有効なトランシーバーのデータレート>

Mbps (megabits per second) でデータレートを指定します。

Enable datapath and interface reconfiguration On/Off

このオプションをオンにすると、事前のコンフィグレーションが可能であり、かつ、Standard PCS、Enhanced PCS、およびPCSダイレクトデータパス間での動的な切り替えが可能です。この機能を使用してチャネルのリコンフィグレーションをサポートする場合は、simplified data interfaceオプションをイネーブルすることはできません。

デフォルト値はOffです。

Enable simplified data interface On/Off

デフォルトでは、80ビットすべてが有効な tx_parallel_data バスおよび rx_parallel_data バスのポートです。ユーザーは、インターフェイス内のデータおよびコントロール信号のマッピングについて把握している必要があります。データおよびコントロール信号のマッピングの詳細については、エンハンストPCSのTXおよびRXコントロール・ポートの項を参照してください。

このオプションをオンにすると、ネイティブPHY IPコアは、FPGAファブリックとトランシーバーの間に単純化されたデータ・インターフェイスおよびコントロール・インターフェイスを提供します。80ビットのサブセットのうち、特定のFPGAファブリック幅に対してアクティブになっているビットのみがポートとなります。

ダブルレート転送モードがイネーブルの場合、simplified data interfaceをイネーブルすることはできません。

デフォルト値はOffです。

Enable double rate transfer mode On/Off

選択すると、ネイティブPHY IPコアはPCSパラレルデータを2ワードに分割し、各ワードは、2倍のパラレルクロック周波数およびファブリック・コア・インターフェイスの通常の半分の幅でトランシーバー・インターフェイスとの間で転送されます。

ダブルレート転送モードがイネーブルの場合、simplified data interfaceをイネーブルすることはできません。

Enable PIPE EIOS RX Protection On/Off

このフィーチャーは、Transceiver configuration rulesで選択可能なGen 2およびGen 3 PCIe* PIPEインターフェイスで使用可能です。選択すると、ネイティブPHY IPコアはフォールトトレランスおよび互換性を向上させます。Enable dynamic reconfigurationをイネーブルし、クロックを接続してリセットする必要があります。

選択した場合、インテルは、これらのコマンドを使用して物理シミュレーションモデルをイネーブルすることをお勧めします。
  • ModelSimの場合: vlog –sv +define+USE_PMA_ORORA_MODELS
  • VCSの場合: vcs –lcs +define+USE_PMA_ORORA_MODELS
表 12.  Transceiver Configuration Ruleパラメーター
トランシーバー・コンフィグレーション設定 説明
Basic/Custom (Standard PCS) Standard PCSで、ルールの標準的なセットを適用します。このルールは、Standard PCS内にブロックを必要とするカスタムプロトコル、または他のコンフィグレーション・ルールでカバーされていないプロトコルを実装するために選択します。
Basic/Custom w /Rate Match (Standard PCS) Standard PCSで、Rate Match FIFO用のルールを含むルールの標準的なセットを適用します。このルールは、Standard PCS内にブロックを必要とするカスタムプロトコル、または他のコンフィグレーション・ルールでカバーされていないプロトコルを実装するために選択します。
CPRI (Auto) CPRIプロトコルが必要とするルールを適用します。レシーバーのワードアライナー・モードがAutoに設定されます。Autoモードでは、ワードアライナーは確定的レイテンシーに設定されます。
CPRI (Manual) CPRIプロトコルが必要とするルールを適用します。レシーバーのワードアライナー・モードがManualに設定されます。Manualモードでは、FPGAファブリックのロジックがワードアライナーを制御します。
GbE 1 Gbpsイーサネット (1 GbE) プロトコルに必要なルールを適用します。
GbE 1588 IEEE 1588 Standardで定義されているPrecision Time Protocol (PTP) をサポートする1 GbEプロトコルのルールを適用します。
Gen1 PIPE ソフトMACやデータリンク層に接続できるGen1 PCIe PIPEインターフェイスのルールを適用します。
Gen2 PIPE ソフトMACやデータリンク層に接続できるGen2 PCIe PIPEインターフェイスのルールを適用します。
Gen3 PIPE ソフトMACやデータリンク層に接続できるGen3 PCIe PIPEインターフェイスのルールを適用します。
Basic (Enhanced PCS) Enhanced PCSで、ルールの標準的なセットを適用します。このルールは、Enhanced PCS内にブロックを必要とするプロトコル、または他のコンフィグレーション・ルールでカバーされていないプロトコルを実装するために選択します。
Interlaken Interlakenプロトコルに必要なルールを適用します。
10GBASE-R 10GBASE-Rプロトコルに必要なルールを適用します。
10GBASE-R 1588 1588がイネーブルされた10GBASE-Rプロトコルに必要なルールを適用します。この設定は、CPRIプロトコルバージョン6.0以降の実装にも使用できます。
10GBASE-R w/KR FEC KR FECブロックがイネーブルされた10GBASE-Rプロトコルに必要なルールを適用します。
40GBASE-R w/KR FEC KR FECブロックがイネーブルされた40GBASE-Rプロトコルに必要なルールを適用します。
Basic w/KR FEC KR FECブロックをイネーブルした際にEnhanced PCSが必要とするルールを適用します。このルールは、Enhanced PCS内にブロックを必要とするカスタムプロトコル、または他のコンフィグレーション・ルールでカバーされていないプロトコルを実装するために選択します。
PCS Direct PCS Directモードに必要なルールを適用します。このコンフィグレーションでは、データはPCSチャネルを流れますが、すべての内部PCSブロックはバイパスされます。必要であれば、PCS機能をFPGAファブリックに実装することができます。
6 ただし、警告を伴いながらPHYを生成できますが、そのPHYをインテルQuartus Primeプロ・エディションでコンパイルできない場合があります。
7 最小、標準、および最大の電源電圧仕様の詳細については、インテルStratix 10デバイス・データシートを参照してください。