インテル® Stratix® 10 LタイルおよびHタイル・トランシーバーPHYユーザーガイド

ID 683621
日付 3/03/2020
Public
ドキュメント目次

4.5.3. トランシーバーPHYリセット・コントローラー向けインテルStratix 10 FPGA IPのインターフェイス

この項では、Transceiver PHY Reset Controller インテル® Stratix® 10 FPGA IP用のトップレベルの信号について説明しています。

次の図は、Transceiver PHY Reset Controller インテル® Stratix® 10 FPGA IPのトップレベルの信号を示します。個別のリセット制御を選択した場合、図中の信号の多くはバスになります。図中の変数は、次のパラメーターを表します。

  • <n> - レーン数
  • <p> - PLL数
図 175. トランシーバーPHYリセット・コントローラー向けインテルStratix 10 FPGA IPのトップレベルの信号IPコアの生成により、パラメーター設定に基づいて信号およびポートが作成されます。
表 146.  トップレベルの信号この表は、上の図の信号について、図に示されている順序で説明します。
信号名 入力/出力 クロックドメイン 説明
pll_locked[<p>-1:0] 入力 非同期 各PLLからPLLロックステータス入力を提供します。アサートされると、TX PLLがロックされていることを示しています。デアサートすると、PLLはロックされていません。PLLごとに1つの信号があります。
pll_select[<p*n>-1:0] 入力 Transceiver PHY Reset Controller インテル® Stratix® 10 FPGA IPの入力クロックに同期します。複数のPLLを使用しない場合は、ゼロに設定します。 Use separate TX reset per channelを選択する場合、このバスは、各チャネルに対して pll_locked 信号がリッスンするインデックスを指定するために、十分な入力を提供します。Use separate TX reset per channelがディスエーブルの場合、 pll_select 信号はすべてのチャネルで使用されます。

単一のTXリセットシーケンスがすべてのチャネルで使用される場合、n=1です。

tx_cal_busy[<n> -1:0] 入力 非同期

これは、pll_cal_busy および tx_cal_busy 信号の論理ORから生じるキャリブレーション・ステータス信号です。TX PLLまたはトランシーバーPHYのいずれかの初期キャリブレーションがアクティブのときに、信号がHighになります。マニュアルでキャリブレーションIPを再トリガーする場合、この信号はアサートされません。キャリブレーションが完了すると、信号がLowになります。この信号は、TXリセットシーケンスをゲートします。この信号の幅は、TXチャネルの数によって異なります。

rx_cal_busy[<n> -1:0] 入力 非同期 これは、トランシーバーPHY IPコアからのキャリブレーション・ステータス信号です。アサートされると、初期キャリブレーションがアクティブになります。デアサートされると、キャリブレーションが完了します。マニュアルでキャリブレーションIPを再トリガーする場合は、この信号はアサートされません。この信号は、RXリセットシーケンスをゲートします。この信号の幅は、RXチャネルの数によって異なります。
rx_is_lockedtodata [<n>-1:0] 入力 CDRに同期 各RX CDRから rx_is_lockedtodata ステータスを提供します。アサートされると、特定のRX CDRは入力データを受信する準備ができていることを示しています。RXチャネルに個別のコントロールを選択しない場合、これらの入力は単一のステータス信号を提供するために、内部で一緒にANDされています。
tx_analogreset_stat 入力 非同期 これは、トランシーバー・ネイティブPHY IPコアからのリセットステータス信号です。チャネルごとに1つの tx_analogreset_stat があります。

アサートされると、TX PMAのリセットシーケンスが開始されます。

デアサートされると、TX PMAのリセットシーケンスが終了します。

rx_analogreset_stat 入力 非同期 これは、トランシーバー・ネイティブPHY IPコアからのリセットステータス信号です。チャネルごとに1つの rx_analogreset_stat があります。

アサートされると、RX PMAのリセットシーケンスが開始されます。

デアサートされると、RX PMAのリセットシーケンスが終了します。

tx_digitalreset_stat 入力 非同期 これは、トランシーバー・ネイティブPHY IPコアからのリセットステータス信号です。チャネルごとに1つの tx_digitalreset_stat があります。

アサートされると、TX PCSのリセットシーケンスが開始されます。

デアサートされると、TX PCSのリセットシーケンスが終了します。

rx_digitalreset_stat 入力 非同期 これは、トランシーバー・ネイティブPHY IPコアからのリセットステータス信号です。チャネルごとに1つの rx_digitalreset_stat があります。

アサートされると、RX PCSのリセットシーケンスが開始されます。

デアサートされると、RX PCSのリセットシーケンスが終了します。

clock 入力 該当なし すべての内部ロジックが駆動されるTransceiver PHY Reset Controller インテル® Stratix® 10 FPGA IPへのフリーランニング・システム・クロック入力です。フリーランニング・クロックが使用不可の場合、システムクロックが安定するまでリセットを保持してください。
reset 入力 非同期 Transceiver PHY Reset Controller インテル® Stratix® 10 FPGA IPへの非同期リセット入力です。アサートされると、コンフィグレーションされたすべてのリセット出力がアサートされます。アサートされたリセット入力信号を保持すると、他のすべてのリセット出力がアサートされます。オプションは、システムクロックと同期するために使用可能です。同期モードでは、リセット信号はデフォルトで少なくとも2クロックサイクルの間アサートされたままである必要があります。
tx_digitalreset [<n>-1:0] 出力 Transceiver PHY Reset Controller インテル® Stratix® 10 FPGA IPの入力クロックに同期 TXチャネルのデジタルリセットです。この信号の幅は、TXチャネルの数によって異なります。この信号は、次の条件のいずれかが当てはまる場合にアサートされます。
  • reset がアサートされる
  • pll_cal_busy がアサートされる
  • tx_cal_busy がアサートされる
  • PLLは、最初のロック (pll_locked がデアサートされる) に達していない
  • pll_locked および tx_manual がデアサートされる
  • tx_analogreset_stat がアサートされる
これらの条件がすべて該当しない場合、リセットカウンターは、tx_digitalreset のデアサーションのためにカウントダウンを開始します。
tx_analogreset [<n>-1:0] 出力 Transceiver PHY Reset Controller インテル® Stratix® 10 FPGA IPの入力クロックに同期

TXチャネルのアナログリセットです。この信号の幅は、TXチャネルの数によって異なります。reset および tx_cal_busy がアサートされると、この信号がアサートされます。

tx_ready[<n>-1:0] 出力 Transceiver PHY Reset Controller インテル® Stratix® 10 FPGA IPの入力クロックに同期 TXリセットシーケンスが完了するときを示すステータス信号です。TXリセットがアクティブなときに、この信号がデアサートされます。この信号は、tx_digitalreset のデアサーション後に、数クロックサイクルでアサートされています。一部のプロトコル実装には、データを送信する前にこの信号を監視する必要があります。この信号の幅は、TXチャネルの数によって異なります。
rx_digitalreset [<n>-1:0] 出力 Transceiver PHY Reset Controller インテル® Stratix® 10 FPGA IPの入力クロックに同期 RXチャネルのデジタルリセットです。この信号の幅は、チャネルの数によって異なります。次の条件のいずれかに該当する場合、この信号がアサートされます。
  • reset がアサートされる
  • rx_analogreset がアサートされる
  • rx_cal_busy がアサートされる
  • rx_is_lockedtodata および rx_manual がアサートされる
  • tx_digitalreset_stat がアサートされる (TXリセット、シーケンスTX、およびRXデジタルリセットがイネーブルの場合)
  • rx_analogreset_stat がアサートされる
これらの条件がすべて該当しない場合、リセットカウンターは、rx_digitalreset のデアサーションのためのカウントダウンを開始します。
rx_analogreset [<n>-1:0] 出力 Transceiver PHY Reset Controller インテル® Stratix® 10 FPGA IPの入力クロックに同期

RXのアナログリセットです。アサートされると、トランシーバーPHYのRX CDRブロックおよびRX PMAブロックがリセットされます。次の条件のいずれかに該当する場合、この信号がアサートされます。

  • reset がアサートされる
  • rx_cal_busy がアサートされる

信号の幅は、チャネルの数によって異なります。

rx_ready[<n>-1:0] 出力 Transceiver PHY Reset Controller インテル® Stratix® 10 FPGA IPの入力クロックに同期 RXリセットシーケンスが完了するときを示すステータス信号です。RXリセットがアクティブなときに、この信号がデアサートされます。この信号は、rx_digitalreset のデアサーション後に、数クロックサイクルでアサートされています。一部のプロトコル実装には、データを送信する前にこの信号を監視する必要があります。この信号の幅は、RXチャネルの数によって異なります。

pll_select の使用例

  • 3つのTX PLLの間でシングルチャネルを切り替えることができる場合、pll_select 信号は、選択した3つのTX PLLの pll_locked 信号のどれがTXリセットシーケンスにPLLのロックステータスを通信するために使用されるかを示します。この場合には、3ビット幅の pll_locked ポートを選択するために、pll_select ポートは2ビット幅です。
  • 3つのチャネルが3つのTX PLL、およびチャネルごとに個別のTXリセットシーケンスでインスタンス化される場合、pll_select フィールドは6ビット幅です (チャネルあたり2ビット)。この場合、pll_select[1:0] はチャネル0を表し、pll_select[3:2] はチャネル1を表し、pll_select[5:4] はチャネル2を表します。各チャネルでは、個別の pll_locked 信号がPLLロックステータスを示します。
  • 3つのチャネルが3つのTX PLLでインスタンス化され、3つのチャネルすべて対して単一のTXリセットシーケンスでインスタンス化される場合、pll_select フィールドは2ビット幅です。この場合、同じ pll_locked 信号は、3つのチャネルすべてのPLLロックステータスを示します。
  • 1つのチャネルが1つのTX PLLでインスタンス化される場合、pll_select フィールドは1ビット幅です。pll_select をロジック0に接続します。
  • 3つのチャネルが1つのTX PLLのみでインスタンス化され、チャネルごとに個別のTXリセットシーケンスでインスタンス化される場合、pll_select フィールドは3ビット幅です。この場合、使用可能なTX PLLは1つだけであるため、pll_select を0に設定する必要があります。